韓国の音楽企業「HYBE」と「Geffen Records(ゲフィン・レコード)」による、新グローバルガールグループプロジェクト「The Debut : Dream Academy」が現在開催中だ。合格者は米国を拠点にグローバルな活動を目指す。日本人参加者のメイ(18)、ウア(15)がこのほど、日刊スポーツの取材に応じた。

米国での練習期間、そしてミッション1を通過した2人が、ミッション2の開催地である韓国からリモートで取材に応じた。仲むつまじい様子で「初めて会った日から壁がなく仲良しなんです」と教えてくれた。

同プロジェクトには、12の国と地域から12万通を超える応募が殺到した。約6000倍の競争を勝ち抜いた参加者20人が、プロジェクトに参加した。

ウア 「私は元々通っていたK-POPダンススクールで、募集を知りました。アメリカを拠点にするグループなら私の得意なヒールダンスが生かせると思い、応募しました。(約6000倍とは)私は知らなくて、すごいメンバーとすごいところに来ちゃったなと思って、すごくワクワクしました」

メイ 「私は練習生のときに、このオーディションの話を知りました。こんな大きなチャンスを逃すわけにはいかないと思って、応募させていただきました。12万も応募があったとは、最初は知りませんでした。そんなに応募があって、私たちが選ばれたんだと思うと、ちょっと緊張しましたね(笑い)」

同プロジェクトは3つのミッションラウンドと、11月18日の生放送「ライブフィナーレ」で構成。グループ名も最終回で決まる予定で、史上初の米国を拠点とする真のグローバルガールグループを誕生させる。

アーティストになりたいと思ったきっかけは。

ウア 「2歳の時に、幼稚園のダンススクールの衣装がキラキラでかわいかったので、その衣装を着たいと思ってダンスを始めました。小学生の頃から大きな舞台やイベントに立って、もっと大きなステージと人々の前でパフォーマンスがしたいと思い、アーティストを目指しました」

メイ 「私のきっかけは、小学校の時にTWICEさんのパフォーマンスを見たことです。小学生の時に祖母の家で、TWICEさんのパフォーマンスを見て『本当にキラキラ輝いていて、私もこんなふうになりたい。こんなに愛されてみたい』と思って、目指すようになりました」

今度は自分たちに、夢をつかむ大チャンスが巡ってきた。デビューがかなえば、米国を拠点とする。今回のプロジェクトで、初めて米国を訪れたという。

ウア 「おいしい食べ物がたくさんあって、いつも食べ物を幸せに選んでいました。あとヤシの木が大好きで、ヤシの木を見たらアメリカっていう感じがしました。人の雰囲気とか、景色も大好きです。一番好きな食べ物はメキシコ料理のファストフードです。アメリカで初めて食べておいしかったんですけど、日本にもあると初めて知りました(笑い)」

メイ 「アメリカはすごく住みやすかったです。食べ物もおいしいし、人もフレンドリーで、なんか自由を感じました。私はアボカドが好きなんですよ。ロサンゼルスがアボカドが有名で、ブリトーがすっごくおいしかったです」

異なる環境下で育った参加者と練習し、ミッションに挑む。コミュニケーションは主に英語で取り、意思疎通に苦戦することもあったという。そして、参加して気付いた事がある。

メイ 「こっちに来てから、私は積極性と自信がすごく大事だなって思いました。レベルが高い他の参加者たちを見てて、行動もパフォーマンスも、すごく自信にあふれているんですよ。このハイレベルな参加者の中で、積極性と自信がないと、埋もれちゃうなって思いました」

「『ハロー』しか言えなくて、日常会話も全然できなかった」と話すウアも、今は自分の意見を少し伝えることができるようになったという。厳しい環境にいながらも、レッスンに励む。すべてデビューという夢のために。それぞれに憧れの人物もいる。

ウア 「私はBLACKPINKのLISAさんが大好きです。私が小学生の頃からずっと好きで、ダンスもキレがあって、パフォーマンス力もあって、見ていると圧倒されます。パフォーマンスをしていて目が離せなくなるくらいの美しさで、とても大好きです」

メイ 「私はTWICEの(日本人メンバー)サナさんが大好きです。愛嬌(あいきょう)があって、明るいエナジーを常に放っているというか。見るだけで人が幸せになるような、『あーかわいい』『元気だな』と思うような、愛らしい性格の方だと思います。でもステージに上がったら、どんなコンセプトでも消化できて、すぐ目を奪われました。私もサナさんみたいになれたらいいなって、いつも見てます」

デビューしたらファンとやりたい事もある。ここでは、外交的でオープンなタイプのメイと、物事に集中するタイプのウアの違いが出た。

ウア 「私は5人くらいの少人数で、遊園地に行きたいです。食事だと食べることに必死になっちゃって、向かい合っちゃうので、ファンのみんなと叫び合いたいなと思って。一緒に遊園地に行って、ジェットコースターで叫びたいです」

メイ 「私はファンの方と、おいしいご飯を食べながら談笑したいです。ファンの人と1回ご飯食べて、たくさんいろんな話して、仲良くなりたいです。私が韓国で1番好きな食べ物がチキンなので、一緒に食べながら話したいですね」

それぞれの強みは、「ヒールダンス」(ウア)と、「いつも明るいエナジー」(メイ)だ。デビュー後には、母国・日本での活動も望んでいる。

ウア 「私は、いろんなスポットライトやいろんな演出で、大規模な、とにかく大きなステージで、たくさんの人の前でパフォーマンスをしたいです!」

メイ 「私はアメリカを拠点としながらも、世界中で愛されるようなアーティストになりたいです。世界中の大きい会場、例えば、今年BLACKPINKさんがヘッドライナーを務めた、コーチェラ(米カリフォルニア州インディオで開催される、最大音楽フェスティバル『コーチェラバレーミュージックアンドアーツフェスティバル』)に出演したいです。最終的には世界中を回って、日本のドームでライブがしたいです!」

日本から米国、そして世界へ-。2人の挑戦は、始まったばかりだ。【佐藤勝亮】