BiSHの元メンバー、アイナ・ジ・エンドが、初主演映画「キリエのうた」(岩井俊二監督)の公開を翌13日に控えた12日、物語の舞台となった東京・新宿で路上ライブを電撃開催した。

事前告知なしのシークレットながら、イベント開始前から観衆が集まり、最終的には約1000人が集結。その前で、アイナは劇中で演じた路上ミュージシャンKyrieとして、自ら書き下ろした主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」を熱唱した。

アイナは、JR新宿駅前のSuicaのペンギン広場に突然、現れると「こんにちは。アイナ・ジ・エンドです。Kyrieと申します。明日から『キリエのうた』っていう映画があるんだよ。去年の2月くらいから撮影が始まっていたんですけど、ちょうどこの新宿の駅で映画の撮影がありました」と、新宿で歌う意味を説明。「その時は、すごく寒くて、下手くそなギターがもっと下手くそになるくらい指が震えちゃって。それでも広瀬すずちゃんと過ごしたあの夜が忘れられない、とても色濃い思い出がある新宿です。その新宿でこうやってライブをさせていただいて、こんな風に集まってくれる人がいるなんてとても感慨深いです」と撮影を振り返りつつ、思いを語った。

そして「今から1曲歌ってもいいですか? 改めましてKyrieです。聞いてください」と続けると「キリエ・憐れみの讃歌」を、観客に向けて語りかけるように歌い上げた。歌唱が終わると「黙ってたんですけど、みんな、ちゃんと働いてるの? 無理してないですか? 大丈夫? ありがとう。愛してます」と、平日にもかかわらず集まった観客に感謝した。

その中、岩井俊二監督(60)もラジオ生出演を終えて急きょ、サプライズで登場。アイナも知らされておらず「うそでしょ? 岩井さんが現れた! ! ! びっくりした! ! ! 岩井俊二さんです。突然の岩井さんに手が震えています。私も知りませんでした」と驚いた。そして「明日、ついに映画が公開なんですけど今日、みなさんとお会いして、明日も劇場のスクリーンで、みなさんとお会いできるというミラクルを起こしたいです」と映画をアピールした。

岩井監督も、アイナが歌った「キリエ・憐れみの讃歌」の歌詞「何度でも 何度だっていく 全てが重なっていくために」にかけて「みなさんぜひ映画館へ何度も『何度でも、何度だっていく』。足を運んでください」と続いてアピールした。

約15分という短いイベントとながら、アイナが「お騒がせして、すいません。ありがとうございました。では、またね!」と別れのあいさつをして2人が退場すると、新宿駅前は沸き立った。