King&Princeが22日、Kアリーナ横浜で、全国ツアーの神奈川公演を開催した。グループとしては約1年ぶりで、今年5月に永瀬廉(24)高橋海人(24)の2人体制となって初のアリーナツアー。2人の絆と覚悟が現れ、ファンとの一体感があふれるライブとなった。

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序盤の「koi-wazurai」で、2人は目を見合わせて笑った。MCでは1人ずつあいさつした後、永瀬が「というわけで我々2人が…」と切り出し、2人で「King&Princeです!」と声をそろえて拍手を浴びた。

ツアータイトルは「ピース」。2人体制になって初めて発売した同名最新アルバムを引っ提げ、全国7都市で24公演を行う。神奈川公演は全5公演で計10万人を動員。本編ラストにデビュー曲「シンデレラガール」、アンコール1曲目に最新シングル「なにもの」を配置した全29曲の構成で、高橋は「“今までと、これから”という感じがしてすごく好きです」と話した。

King&Princeは18年5月のデビュー以来、飛ぶ鳥を落とす勢いで人気を獲得していった。だが、今年5月22日をもって平野紫耀(26)岸優太(28)神宮寺勇太(25)が脱退。3人は滝沢秀明氏(41)が代表を務める「株式会社TOBE」に合流し、今月新たなユニットを結成した。

また、所属するSMILE-UP.は創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題を受けジャニーズ事務所から社名変更。スポンサー各社や、NHK紅白歌合戦などの音楽番組も含め、テレビ各局の起用にも影響を及ぼしている。

ライブでは永瀬が「ジャニーズのライブ…」と口走り、「われわれの会社のライブ」と訂正するシーンもあったが、ファンが温かくフォローし和やかな雰囲気になった。大きな節目を迎え、逆風もあるが、その分結束は強まっている。

終盤、高橋はファンに向けて「本当に包容力のある女性たちで、みんなに甘えてばっかりです」と感謝した。「ここにいる覚悟と、これからもみんなといろんな景色を見たい、やっぱり廉と2人でみんなにもっとキンプリのエンターテインメントを楽しんでもらいたい、って気持ちは誰にも負けないです」と誓った。

永瀬は「この1年間、本当に本当にたくさんのことがありましたね。皆さんを悲しませたり、不安にさせてしまったりもしました。僕たち2人はKing&Princeとして活動していく決断をしました」と言葉に力を込めた。「俺には海人がおるし、海人には僕がいるし、僕たちには皆さんがいる。これ以上心強いことはない。これからも安心して、僕たち2人とKing&Princeの歴史を一緒に作り上げていきましょう」と呼びかけ、大歓声を浴びた。【横山慧】

○…SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)所属タレントでは、9月29日に開業したKアリーナ横浜で初のライブ開催となった。レーザーや電子花火を波打たせる最先端の特効機材「スパークラー」も導入。最上段の7階席のファンとも目を合わせられるような高さ25メートルのゴンドラも使用した。永瀬は「すごく高さがあってさすがに怖いですけど(笑い)。楽しいです」とコメントした。