池松壮亮『ぼくのお日さま』越山敬達&中西希亜良の新人賞に喜び 自身の助演男優賞も「特別」

俳優の池松壮亮が20日、都内で開催された「2024年 第98回キネマ旬報ベスト・テン」の授賞式に登壇した。映画『ぼくのお日さま』(奥山大史監督)、『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』(阪元裕吾監督)で助演男優賞を受賞した池松は、同じく『僕のお日さま』で新人賞に輝いた越山敬達、中西希亜良との受賞を喜んだ。
『ぼくのお日さま』は雪の降る田舎町を舞台に、吃音(きつおん)のホッケー少年とフィギュアスケートを習う少女、かつて夢破れたコーチの3人が織り成すドラマ。同作で越山、中西という若手の2人と共演した池松は、自身の映画デビュー作『ラストサムライ』(2003)に出演していた時の自分を思い出したと回想する。
「あの時、周囲に親近感のある大人たちがいて、みんなで映画を撮る楽しさを教えてもらったんです」と語る池松は、『ぼくのお日さま』の越山と中西を見て、「2人のいいところを少しでも奥山さんに撮ってもらうんだ、という気持ちで撮影に挑んでいました」と振り返った。
一方の越山は、池松について「よくわからない親近感がありました。僕は人見知りなんですけど、池松さんは気を遣ってくださって、その人見知りの時間がとても少なかったです」と独特の言い回しでその親しみ安さに感謝。中西も「私も人見知り。最初の日は話さないようにしていました。でも、話しかけたらずっと知っていたかのように話してくれて嬉しかったです」と話していた。
また池松は、一匹狼の殺し屋を演じた『ベイビーわるきゅーれ』についても「あの役をいただいて、自分が強くあれば強くあるほど中心となる2人(ちさと&まひろ)の個性が浮かび上がると信じて頑張りました」とコメント。今回の受賞について「この国で映画を志した自分にとって、とても特別な受賞。2作品に関わってくださった全ての人と喜びを分かち合いたい」と喜びをかみしめるように語っていた。(取材・文:名鹿祥史)