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ミュージカル調のストーリーに多彩なアクションやダンス、マジックなどを絡め、ジェットコースターのように展開するマッスルミュージカル。2月22日に開幕した『TREASURE(トレジャー)〜あなたの宝物は何ですか･･･?〜』は初のロングラン公演だ。開幕の余韻も残る24日、「レッドカーペッドデー」と題して各界の著名人が観劇に訪れ、ステージを楽しんだ。

物語は、王女に恋した少年が「世界で最も素晴らしい宝物を持ってきた者に娘を授ける」という王の言葉を聞いて冒険に出るところから始まる。ラスベガスの人気ショー『ル・レーブ』の芸術監督ブライアン・バークが演出を担当、セリーヌ・ディオンの『ア・ニュー・デー』に携わった振付師レイ・リーバーとフランキー・アビナがダンスを手掛けたとあって、ぐいぐい引きこまれるステージングが魅力。「戦国武将の現代版」をイメージしたというコシノジュンコの衣裳も見どころだ。

もちろんアクション面でも観客を沸かせる。跳び箱やジープを四方八方から次々に飛び越えていく「ジャンピングボックス」や、池谷直樹が21段に挑む名物「モンスターBOX」などの定番は今回も健在。2004年世界ランキング1位のプロトランポリンプレイヤー・中田大輔が、跳躍を利用してスパイダーマンのようにビルのセットを駆け上がるシーンなども楽しい。

終演後に行われた会見では「会場中の一体感がすごい」(田丸麻紀)、「パワーをもらいました」(シェイラ)、「日本の若者がついにここまできたかと」(デヴィ夫人)など、それぞれ興奮した様子で感想を語った。素肌に鎧をつけたキャストに囲まれて登場した泰葉は、彼らの腹筋を触って「硬い！」と大喜びで、早速ステージで行われたダンスを覚えて披露しハイテンションな様子。ケイン・コスギのモノマネで現れた山本高広が「普通のミュージカルとは違うね。でもまだまだガンバレ！」とエールを送ると、すかさず池谷から「ケイン、ちょっと太った？」と突っ込みが入り、笑いを誘う一幕も。最後は池谷、中田、そしてハンドボール日本代表の宮崎大輔が会見に応じ、初めて観たという宮崎が「肉体で作る芸術という感じ。自分もやってみたい」と言うと、「公演ごとにレベルアップしていきたいから」(中田)、「宮崎さんもぜひ」(池谷)とラブコールが送られた。

舞台挨拶では総合プロデューサーの樋口潮から「石原慎太郎都知事の協力を得て、家族と離れて養護施設に通う子ども約4000人を招待する予定です」との発表もあり、新しい活動にも期待がかかる。「マッスルミュージカルは、今の暗い日本を元気にしてくれると思います」と語ったコシノの言葉が、本作の魅力を代弁しているだろう。公演は6月14日(日)まで、東京・マッスルシアターで上演される。5月2日(土)以降分のチケットは、3月1日(日)に発売開始。

取材・文：佐藤さくら

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