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『呪怨』や『リング』といった日本製ホラーやトニー・レオン、アンディ・ラウ出演の『インファナル・アフェア』がハリウッドでリメイクされたのはまだ記憶に新しい。それとともに、日本の渡辺謙や、オキサイドとダニーのパン兄弟といったハリウッドで成功を収めるアジア人の俳優や監督も珍しくなくなってきた。これらの事実からもわかるように、近年、アジア映画界は世界の注目の的。そんなアジア映画界の新たな才能を紹介する特集上映が、東京・赤坂にて3月14日(土)、15日(日)の2日間に開催される。
この「アジア映画ベストセレクション」は、世界の映画祭を賑わせているアジアの新鋭たちの作品を選んで上映。日本未公開2本を含む合計6作品を上映する。今回は、東南と南アジアの地域にスポットを当て、インドネシア、フィリピン、マレーシア、タイ、インドのいち押しの映像作家がピックアップされた。
まず、何より注目を集めそうなのが、タイのアピチャッポン・ウィーラセクタン監督の長編最新作『世紀の光』。アピチャッポン監督は、デビュー作から3作目となる本作まで、すべてが何かしらの国際映画祭で受賞を重ねている逸材。その才能はレオン・カラックスになぞられ、タイの“恐るべき子供(アンファン・テリブル)”と呼ばれている。一方、インドネシアで人気を呼ぶリリ・ザザ監督による『虹の兵士たち』は、インドネシア版『二十四の瞳』ともいうべき師弟愛の物語。この作品は今年のベルリン映画祭のパノラマ部門でも上映された。同じインドネシアから届いた『ナガ・ボナール将軍2』は国内映画賞を総ナメにした主演も務めるデディ・ミズワル監督の大ヒット作。ほかにも、ベルリン映画祭で受賞暦を持つマレーシアの新星、ヤスミン・アハマド監督が手がけ、2005年の東京国際映画祭で最優秀アジア映画賞に輝いた『細い目』、インドで最も期待される女性監督、ファラー・カーンによる『オーム・シャンティ・オーム』、フィリピンのアウレウス・ソリト監督がスラム街で生きる少年の日々を綴り、ベルリンやサンダンス映画祭で上映された『マキシモは花ざかり』と、独自の感性と各国の文化の香りが漂う好編が出揃う。
この、貴重な機会に、ぜひ映画界に吹く“アジアの新しい風”を感じてほしい。
文:水上賢治
「アジア映画ベストセレクション」
期間:3月14日(土)、15日(日)
会場:赤坂・OAGホール(東京都港区赤坂7-5-56 ドイツ文化会館内)
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