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最高賞はミヒャエル・ハネケ『The White Ribbon』【カンヌ映画祭レポート】
2009年05月25日 16時33分 [映画祭]
パルム・ドールを受賞したミヒャエル・ハネケ監督 (c) Jean-Louis TORNATO

第62回カンヌ映画祭の受賞結果が、フランス時間24日夜、発表になった。

最高賞パルムドールは、ミヒャエル・ハネケの『The White Ribbon』。1913年のドイツの小さな村で起こる事件の数々を、当時学校教師を務めていた男性が振り返る。モノクロで、静かに、淡々と語られる秀作だ。今年の審査員長イザベル・ユペールは、8年前にハネケの『ピアニスト』で女優賞を受賞しているため、「多少のひいき目もあるのではないか」との見方もあったが、授賞式後の記者会見でユペールは「飛び抜けて優れた作品にご褒美をあげた、それだけのこと」と否定した。

2番目の賞にあたるグランプリは、フランスのジャック・オーディアール監督作『A Prophet』が受賞。ジャーナリストの間で評価が高かった作品で、受賞後の会見で「パルムドールではなかったことにがっかりしたか」と聞かれたオーディアール監督は「なぜみんなそれを聞くんだ?グランプリはいい賞ではないのか?」と聞き返し、満場のジャーナリストたちを笑わせた。

男優賞はクエンティン・タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ワルツ、女優賞はラース・フォン・トリアーの『Antichrist』で文字通り体を張った演技を披露したシャルロット・ゲンズブールが受賞。監督賞はフィリピンのブリリャンテ・メンドーザ(『Kinatay』)、脚本賞は中国のロウ・イエ監督の『Spring Fever』に与えられた。この2作品は、ジャーナリストの間での評価が低かったため、発表された時は、ジャーナリストが授賞式をライブで見る会場内で大きなブーイングが起こった。

審査員賞は、アンドレア・アーノルドの『Fish Tank』とパク・チャヌクの『Thirst』に、菊地凛子主演のイザベル・コイシェ監督作『Map of the Sounds of Tokyo』には技術賞が与えられた。

取材・文:猿渡由紀
撮影:若山和子/Jean-Louis TORNATO

■第62回カンヌ国際映画祭
5月13日〜5月24日まで開催

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