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日本全国にかつてないほどのクラシック・ブームを巻き起こしたコミック「のだめカンタービレ」。その実写映像版であるTVシリーズもまた、上野樹里と玉木宏をはじめとする絶妙なキャスティングと、自由奔放でエキサイティングな演出により、一大ムーブメントを形成したが、その“のだめ”が満を持してスクリーンに登場する。タイトルはズバリ『のだめカンタービレ 最終楽章』。劇場版はなんと二部作で『前編』が12月19日(土)に公開され、『後編』は来年春にお目見えする。5月末にクランクインした『前編』は、ヨーロッパ各地を転々としながら現在撮影中。このたび、映画のファーストシーンとなるウィーン・ロケに潜入した。
音楽の都でシューティングというだけでも胸踊るが、なんとこの日はウィーン・フィルのニューイヤーコンサートが行われる場所として世界中のクラシック・ファンの羨望を集める楽友協会で、玉木演じる千秋真一がタクトを振るという場面の撮影。曲はファンにはおなじみの“ベト7”こと、ベートーベンの「交響曲第7番」。現地のオーケストラが実際に演奏し、玉木が指揮をする様は感動的で、客席の中央で小さな黄色い花束を抱えてじっと見守る“のだめ”こと野田恵を体現する上野のまなざしの強度には、胸を射ぬかれるようだった。満員の客席を埋めるのは、正装したヨーロッパの人々。ここに“のだめツアー”で駆けつけた日本人も加わっての、熱狂・興奮の“ブラボー!”の嵐には、フィクションを完全に乗り越える何かがあった。
渾身のタクトで魅了した玉木は「思い入れのあるこの曲を、このような歴史ある場所でできるなんて…」と感無量の様子。ドラマ版から続投する武内英樹監督によれば、既に撮り終わっているクライマックスがこれまたすさまじい出来らしく「一挙に作品全体のハードルが上がってしまい、うれしい悲鳴を上げている」らしい。「のだめは、いつも私を励ましてくれる」と話す上野も、すべてを演じきる覚悟で臨んでいることを、あくまでも“のだめ”口調で話し、役に成りきっている様子を垣間見せた。
物語の詳細は依然ベールに包まれているが、原作コミック、そしてアニメ版『のだめカンタービレ フィナーレ』をもって、シリーズの幕が下りることは決定している。果たして、どんなラストが待ち受けるのか。かつてないスケール、かつてないドラマチックさがそこに用意されていることだけは間違いない。そう確信できたウィーンでの撮影だった。
『のだめカンタービレ 最終楽章 前編&後編』
前編 2009年12月19日(土)より
後編 2010年春より、全国東宝系にて公開
文:相田冬二 写真:言美歩
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