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『私は猫ストーカー』の監督が撮影中に見つけた“何にも代えがたい価値”とは
2009年07月10日 13時50分 [邦画]
『私は猫ストーカー』より,(C) 2009 浅生ハルミン / 『私は猫ストーカー』製作委員会

イラストレーター・浅生ハルミンが書いたエッセイ集を基に描いた映画『私は猫ストーカー』が現在、シネマート新宿で公開されている。公開前から、評論家や映画関係者の間で高い評価を得ている本作の、メガホンを執った鈴木卓爾監督に話を聞いた。

『私は猫ストーカー』は、古書店でアルバイトをしながらイラストレーターを目指す女性・ハル(星野真理)と、街で暮らす人々や、猫たちの姿をとらえた作品。

俳優、脚本家として活躍し、短編作品を発表するなど、長年に渡って活躍してきた鈴木監督だが、意外にも本作が初の長編映画となる。鈴木監督は「10年ぐらいさまざまな長編の企画に取り組んできたのですが、タイミングを失することが多かったんです。そんな時にちょうどこの映画の話が来ました」と振り返る。撮影期間は8日間しかなく、言葉の通じない“猫”が物語上、大きな役割を果たすというハードルの高い撮影だったが、鈴木監督は「不安は撮影初日で消えました。不確定要素を踏まえて撮ることは、すごく刺激的なんです。『ある時間のある場所に、星野さんと猫がいる』という状況は、その時の太陽や風の感じも含めて“何にも代えがたい価値”があると思ったんです」と語る。

そんな“ある街のある瞬間”をとらえたのは、名カメラマン・たむらまさき氏をはじめ、音響設計の菊池信之氏、美術の小澤秀高氏ら、日本映画界を代表する実力派スタッフたち。「この現場には天才が何人かいる、と思った」と語る鈴木監督は、主演の星野にも絶賛を送る。「星野さんは感情が豊かで、“彼女にしかできないことがある”と思わせてくれる人。もっと観ていたいと思うから、星野さんの出演シーンは長くなりましたね」。

本作で長編映画デビューを果たし「先日、ある評論家の方から『これでもう逃げられませんね』と言われました」と笑顔を見せる鈴木監督は、すでに次回作を準備中。「水木しげるさんの奥さんが書かれた『ゲゲゲの女房』というエッセイを基にした作品になります。これからは年1本ぐらいのペースで撮っていけたら」と語る鈴木監督の動向に今後、さらなる注目が集まりそうだ。

『私は猫ストーカー』
シネマート新宿にて公開中。その他、全国順次公開予定

※上映期間中に下記、イベントあり
鈴木卓爾監督作品集“お蔵だし”
・17日(金)20:30の回上映前
『街灯奇想の夜』
『ゲーキを食べたのは誰?』
・21日(火)20:30の回上映前
『種を蒔いたのは、ばあば?』
『男の子はみんな』
両日とも鈴木卓爾監督のトークあり

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