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皆既日食より珍しい!? シェイクスピアの超大作を一挙上演
2009年07月22日 12時45分 [演劇]
新国立劇場「ヘンリー六世」制作発表より
新国立劇場「ヘンリー六世」制作発表より

シェイクスピア作品中で唯一、三部にわたる壮大な歴史劇「ヘンリー六世」。この秋、新国立劇場で上演されるこの大作の制作発表が7月21日、同劇場にて行われた。

「ヘンリー六世」は15世紀、百年戦争と薔薇戦争時代の英仏を舞台に、生後わずか9か月で王位につき、権力をめぐる人々に翻弄されたヘンリー六世を主人公にした物語。全幕通すと上演時間は9時間に及ぶというこの超大作を、新国立劇場演劇芸術監督・鵜山仁みずからが演出を手掛け上演する。鵜山は「とりすました史劇や、王家のお話ではなく、人間の悪戦苦闘が描かれている物語。人間はなんて馬鹿なんだろうということを描くことで、多少は賢く生きていく知恵を実感できれば」と語る。

劇中登場する200を超える役は、37名のキャストが演じていく。ベテラン、重鎮が名を連ねる中、主人公のヘンリー六世を演じるのは若手実力派の浦井健治。「この大先輩方に囲まれて役をやることが、本当に光栄。ここ何か月か鵜山さんとマンツーマンで本読みをやらせていただきましたが、やればやるほど自分の不甲斐なさを感じ、でもこれがヘンリー六世の気持ちにも通じるのかなとも思っています。ぶちあたって、どんどん精進していけたら」と生真面目な表情で語った。

またほかのキャスト陣も「最大限に緊張しています。でもお客様にとってもなかなか観られるものではないので、観てよかった、楽しかった、と言っていただけるようなものに仕上げられたら」(中嶋朋子)、「欲をむき出しにする芝居。去年の暮れに痩せたんですがまた太ってしまった私なので、この欲を抑えきれない性格を活かして役に臨んでいけたら(笑)」(渡辺徹)、「俳優を志していた頃の憧れだったり、目標にしていた先輩たちがたくさんいらっしゃって、その方々と一緒の舞台を作れることが嬉しい」(村井国夫)、「途中で死ぬ役ですが、稽古中に戦死しないようにしたい(笑)。最近はカンパニーで最年長のことが多く、歳をとったなぁと思っていたら、ここではまだ若手でした(笑)」(木場勝己)、「僕の役は上にのし上がっていくことでしか喜びを感じないんじゃないかという、今の世の中の悪人たちの原点のような役。とにかく残酷に残忍にいきたいです」(岡本健一)等々、それぞれ意気込みを語った。ほかにソニン、上杉祥三、今井朋彦、久野綾希子らが出演する。

翻訳は日本を代表する英文学者である小田島雄志。数々のシェイクスピア作品を手掛けているが、「私もこの芝居は一度しか観ていない。来年80歳になるという男が『ヘンリー六世』の舞台を観るのは2度目、これは皆既日食を見るよりもっと難しい!」とその貴重性を語る。世界的にも珍しいこの「ヘンリー六世」三部作一挙上演は、10月27日(火)から11月23日(月・祝)まで、東京・新国立劇場 中劇場にて。チケットは7月26日(日)に一般発売開始。なお平日は日替わりで各部を、週末には1日かけ三部通し上演も行われる。

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