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兵庫県立芸術文化センター開館5周年「佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2010『キャンディード』」の記者会見が4月12日に東京都内で行われた。
『キャンディード』は、20世紀の大指揮者で、ブロードウェイ・ミュージカルの傑作『ウエスト・サイド・ストーリー』の作者としても有名なレナード・バーンスタインのオペラ。美しいメロディと躍動するリズム、楽しいダンスナンバーがあふれた作品として愛されている。
本公演のプロデュースと指揮をする佐渡裕は、晩年のバーンスタインに師事した最後の弟子。「僕は、レニー(レナード・バーンスタイン)が1989年にロンドンで『キャンディード』を指揮したとき、幸いにも立ち会うことが出来ました。彼は練習のときも最後まで楽譜に手を入れていて、体調も良くなかったはずなのに、すごい時間と労力をかけるさまに、レニーの『キャンディード』に対する思いを知り、また音の魅力にどんどん惹かれる若い自分がいました」とバーンスタインとキャンディードへの思い出を語る。「『キャンディード』の最後は『Make Our Garden Glow(我々の畑を耕そう)』という素晴らしい歌で締め括られます。「我々は決して頭が良いわけではない。決してピュアなわけではない。だからこそ一緒に手を繋いで社会を作っていこう」という非常にレニーらしい歌詞です。250年以上前のヴォルテールの小説を用い、1950〜60年代の強く明るくて何の疑いもなかったアメリカを題材に、現代社会に結びつけ、さらに未来にも向けたメッセージ。そんなレニーの思いを伝えられる舞台にしたい」と熱い意気込みを語った。
また記者会見にはレナード・バーンスタインの長女、ジェイミー・バーンスタインも登場。「『キャンディード』は誰もが楽しめる作品であることを強調したいと思います。メロディが素晴らしく、ユーモア、哲学、ロマンスもあり、音楽に馴染みのない方も楽しめるポイントがたくさん。また音楽に馴染みのある方にとっては、音楽的ジョークがふんだんに盛り込まれているので、楽しめること請け合いです」とアピール。また「ユタカ(佐渡裕)も言いましたが、オペラの最後『Make Our Garden Glow(我々の畑を耕そう)』は、父バーンスタインの没後20年、そして阪神・淡路大震災から復興して15年、兵庫県立芸術文化センター5周年の今、それぞれ皆がそれぞれの畑を耕していることを象徴する歌になると思います」と語った。
佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2010「キャンディード」は、兵庫県立芸術文化センターで7月24日(土)より全7公演、オーチャードホールで8月6日(金)より全3公演を開催する。チケットは発売中。
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