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『プレイス・イン・ザ・ハート』『ザ・シークレット・サービス』などでアカデミー賞候補となり、近年では『マルコヴィッチの穴』や『バーン・アフター・リーディング』などでの怪演でも知られる演技派ジョン・マルコヴィッチ。あまり発言が公に出るタイプではない俳優だが、現在公開中の映画『メッセージ そして、愛が残る』について、彼のコメントを入手した。
本作で彼が演じるのは、人の死を予見する力をもっているという医師のケイ。主人公の敏腕弁護士ネイサンは、ある日突然自分の前に現れたこの男と接するうちに“自らの死”を意識するようになり、人生を振り返り始める。
マルコヴィッチは、自身が演じたケイを「ある種の呪いを負っている」と表現する。「ネイサンの人生の中に謎めいた登場の仕方をする彼は、人々の寿命について知っているように見える。脚本の中で彼は、余命わずかな人々に寄り添う人物として描かれている。そして物語が進むに従って、ケイのキャラクターも変わっていくということは言えるね。ケイは、ネイサンを死という概念と向き合わせるが、おそらく彼自身も同じように死と向き合っているんだ」。
そんな人間の生死を扱う作品ならではのアプローチとして、フランス人のジル・ブストス監督からもらった本を読んだというマルコヴィッチ。それは、フランスで緩和ケア施設を運営する女性が書いた本だったという。「人生とは何か、どれだけ速く過ぎるものか、そしてどれだけ価値あるものかを考えさせる内容になっている。死の様々な局面と人々がどのように向きあうかを知るのは、とても贅沢な発見だった。人々の気持ちが、拒絶から怒りへ、受容から希望へ、そしてときには卓越の境地へ進んでいく過程を知ったんだ」。
また、本作の特徴のひとつが国際的なキャストとスタッフ。マルコヴィッチはアメリカ人で、撮影もすべてアメリカで行なわれているが、ブストス監督やネイサンを演じた俳優ロマン・デュリスらはフランス人。また撮影を務めたリー・ピンビンは『花様年華』などで知られるアジアを代表する撮影監督だ。マルコヴィッチ自身は「典型的なヨーロッパの感性やテーマと、ハリウッド・スタイルのたたずまいの組み合わせに大きな感銘を受けた」と振り返る。「このプロジェクトは、他の多くのヨーロッパ映画に比べて感情的に満足度の高いものになると感じて出演を決めたんだ。この作品を観終わった観客が、自分たちの生き方、人生の価値、一瞬の価値について考え、自分の周囲の人々へ思いを馳せることがあるとしたら、本当に素晴らしいことだと思うよ」。
『メッセージ そして、愛が残る』
TOHOシネマズ シャンテほかにて公開中
(C)Copyright 2008 FIDELITE FILMS - AFTERWARDS PRODUCTION INC - AKKORD FILM PRODUKTION - WILD BUNCH - M6 FILMS
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