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『THE BEE』凱旋公演まもなく開幕! 野田秀樹が海外遠征の成果を語った
2012年02月22日 17時59分 [演劇]
左から野田秀樹、キャサリン・ハンター、宮沢りえ
左から野田秀樹、キャサリン・ハンター、宮沢りえ

本年1月5日より、NY、ロンドン、香港を巡る『THE BEE』ワールドツアーを行ってきた野田秀樹がついに帰国。2月24日(金)から東京・水天宮ピットにて行われる〈English Version〉〈Japanese Version〉の連続上演を前に、2月22日、都内にて両バージョンのキャスト6名と共に記者発表会を開いた。

『THE BEE』公演情報

『THE BEE』とは、同時多発テロに衝撃を受けた野田が、筒井康隆の短編小説『毟(むし)りあい』を題材に創作した舞台(共同脚本:コリン・ティーバン)。妻子を誘拐されたサラリーマンが、自らも犯人の妻子を人質にとり、犯人との心理戦を繰り広げるという衝撃作だ。2006年にロンドンで初演され、翌年にはロンドンバージョンと日本バージョンを東京で上演。“報復の連鎖”という本作のテーマと、現実の世界情勢とがリンクし、大きなセンセーションを巻き起こした。

この度のワールドツアーを実現させたのは、「9.11事件から10年後のニューヨークで『THE BEE』を上演したい」という野田の強い思い。現地では高い評価を受け、野田は「この芝居が持っている、世界共通で抱えている問題に対し、興味を持ってもらえたことは大きな手ごたえ」とワールドツアーを振り返った。

そして凱旋公演となる〈English〜〉でサラリーマン・井戸役を演じるのは、英国の実力派女優キャサリン・ハンター。すでに野田作品には欠かせない存在であり、野田との舞台づくりを「私のキャリアにおけるハイライト」とまで言い切る。そして〈Japanese〜〉で井戸に監禁される犯人の妻役を演じるのは、宮沢りえ。「野田さんを信じているので、何も不安はありません。この作品から自分の想像を超えるような自分に出会いたい」と、本作にかける熱い思いを語った。ほかに〈English〜〉にはグリン・プリチャードとマルチェロ・マーニが、〈Japanese〜〉には池田成志とコンドルズの近藤良平が参加。野田は、両バージョンに異なる役柄で出演する。

また〈Japanese〜〉はNODA・MAP番外公演として、国内ツアーも実施。東京のあと、大阪、北九州、松本、静岡の計5か所を巡る。NODA・MAPとしては初の試みであり、「自分が見失っていることというのは、必ず(地方など)そういったところで発見できるもの。だから今回のような企画をやれることは非常に幸せ」と、野田自身20年ぶりとなるツアーに大きな期待を寄せていた。

取材・野上瑠美子

ジャパンツアーのチケットは2月25日(土)10:00より一般発売する。なお、チケットぴあでは東京公演と大阪公演の先行抽選の申し込みを2月23日(木)11:00まで受付。

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