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ミュージカル『BLEACH』への脚本提供でも知られる奥村直義が原案を担当し、躍動感あふれる演出で幅広く活躍する、きだつよしが脚色と演出を手掛けて2003年に初演、大きな話題を集めた『コミックジャック』。待望の再演は、D-BOYSの若手メンバーで人気上昇中の阿久津愼太郎や、舞台活動のほかその身体能力の高さでNHK-BS「おとうさんといっしょ」にも出演中の聖也、さらに女優だけでなくアニメ『スマイルプリキュア』などで声優としても大活躍の田野アサミら、多彩なキャストたちがそろった。自身も大の漫画ファンという阿久津と、聖也、田野にも稽古中の心境を聞いた。
新人漫画家の天辺麻人(阿久津)は、担当編集者からの内容に対する口出しに頭を悩ませながらも、最終話の締切に追われていた。そんなある日、麻人に「おまえの好きにはさせない」という謎の電話がかかってくる。その声に導かれて、いつのまにか自分の描いた漫画『ゲートマン』の世界に迷い込んだ麻人は、主人公のジン(聖也)やカスミ(田野)と出会う。ところがヒーローであるはずのジンは住民たちに嫌われており、戦う意欲もなくしている始末。このままでは最終話が迎えられないと焦る麻人に、カスミの「あなたは本当に描きたいマンガを描いているの?」という言葉が突き刺さり…。
「麻人のように、世の中が求めているものを分かった上で自分はどうするかを常に考えるっていうのは、理解できる気がします。僕の中にも俳優をしているときの自分と、ひとりで絵を描いているのが一番落ち着く自分がいるので…。その分、無意識に動いて輝いている人には憧れますね」と阿久津。聖也が「子供の頃からなぜかクラスの中心にいたり、学芸会で王子役になることが多い」とジン役との共通点をあげると、阿久津が「無意識タイプじゃないですか!」と目を輝かせるひと幕も。それには聖也も笑いながら「ジンはヒーローキャラだけど、それだけではない普段の顔もあるわけで。僕なりに人間くさいジンを演じられたらいいですね」と話した。「カスミは漫画の中の子だけど、麻人を実際に引っ張っていく存在でもあって。私も普段はよく秘密主義だと言われるんですが、実は意外とグイグイいくタイプなので、そこは似ているかも」という田野も含め、三者三様の個性でチームワークを育んでいる様子がうかがえた。
「演出のきださんも漫画好きな方なので、緊張がだいぶやわらぎました」と控えめに話す阿久津に、田野が「初めは稽古場が静かすぎてビックリしたもの。でも最近は話しかけちゃえ!って(笑)」と言うと、聖也が「そうなの? 気が付かなかった〜」と答えるなど、すでに役柄に入りかけたかのような会話を交わす3人。「劇場の端から端まで使って表わされる世界観に、お客様もどっぷり浸って下さい」という田野の言葉に、このキャスト陣で迎える本番への期待が高まった。
11月13日(木)から24日(月・祝)まで東京・サンシャイン劇場にて。チケット発売中。
取材・文 佐藤さくら
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