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森山未來主演ドラマは「ユルさが魅力のコンゲーム」
2015年07月17日 10時32分 [邦画]
森山未來

「ドラマとしてはコンゲームです。でも大阪独特のニュアンスというか、たとえば東京が舞台だったらもっと空気が張りつめると思うんですけど、そこがちょっとルーズで、起きていることはシリアスなのに“はんなり”とした空気感が出ている作品になっていると思いますね」と語る森山未來。主演を務めた連続ドラマW『煙霞 (えんか)-Gold Rush-』は、文化庁の文化交流使としてイスラエルでのダンス活動後、初となる映像作品だ。

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「(イスラエルに行っていた期間中)芝居を一切やっていなかったんです。だから自分がそうしたフィクションに突入する自信がなかった」と明かす森山。しかし監督を務めた小林聖太郎(『マエストロ!』)との出会いが、背中を押した。「変な緊張感がなくて、いろいろ会話しながらやっていける方だなと信頼できたんです。僕はもともと相互的な関係から作品を構築していくのが好きなタイプなので、帰国して初のドラマで小林監督とやれてよかったと思っています」。

原作は直木賞作家である黒川博行の小説。森山が扮したのは、正社員の三割引きの給料しかない、私立高校の美術講師・熊谷だ。ある日、音楽教師の菜穂子(高畑充希)とともに、理事長の不正を暴くごたごたに巻き込まれ、あれよあれよという間に金塊争奪戦の真っただ中に置かれることになる。「熊谷は正社員じゃないし、事業に失敗して借金もある人物。でも自分のシチュエーションに対してあまりシリアスではない飄々としたヤツなんです。充希ちゃん演じる奈穂ちゃんと一緒に、無意識のうちにユルい感じのまま事件に巻き込まれていく」。

そのユルさは冒頭の言葉通り、作品全体に通じる空気だ。本作は主要スタッフとキャストをオール関西で組み、撮影場所にもこだわった。「全員が作品のニュアンスを感じられていたのは大切なことだったと思うし、それを大阪で撮れたのも大きかったと思います。同じ色の壁でもそこに流れる空気って絶対に違うので。それを感じて、すごく肩の力を抜いてやれたと思いますね」。

そしていまやブランドになっているドラマWにあって、いい意味で本作は少々異質な作品だとアピールした。「今回の作品は、ちょっとテイストがズレてるんです。話の筋だけ見ると、パキっとしてるんですけど、空気感は若干ズレてる。そこが魅力になっていると思います」。

連続ドラマW『煙霞 -Gold Rush-』
7月18日(土)スタート
WOWOWプライムにて毎週土曜夜10:00(全4話)
※WOWOW・第1話無料放送

取材・文・写真:望月ふみ

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