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入江甚儀、秋元才加が共演の心理劇が開幕!
2016年10月17日 14時00分 [演劇]
(画像左から)河原雅彦、秋元才加、入江甚儀、前田美波里
(画像左から)河原雅彦、秋元才加、入江甚儀、前田美波里

人はなぜ危険なものに惹かれるのか。分かっているのに「好き」という感情を持ってしまったら…。そんな不思議な人間味を心理サスペンスに取り入れた話題作『夜が私を待っている』がついに開幕した。

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本作は80年前にイギリスで誕生したもの。演出は河原雅彦、入江甚儀、秋元才加、そして前田美波里をはじめ達者なキャストをそろえて、クラシカルなムードはそのままに現代に通じるサスペンスへと仕上げている。舞台はロンドン郊外の片田舎、森のなかの邸宅だと一目で分かる瀟洒な部屋。このワンシチュエーションで物語は進んでいく。

屋敷で暮らすのは、ケチで頑固で、健康なのに車椅子で生活するテレンス夫人(前田)と、内向的な姪のオリヴィア(秋元)。夫人が嫌みとわがままを連発し、料理人が口答えするだけの平凡な毎日だ。そこにひょんなことから、「ベビーフェイス」と呼ばれる笑顔の青年、ダン(入江)がやって来る。そして森では行方不明事件が…。

翻訳劇だけに、登場人物はみなよくしゃべる。が、「俳優のはりつめた芝居で魅せていく心理サスペンス」と河原が表現するように、手練なキャストたちは膨大なセリフを繊細に操り、じっくりと物語を煮詰めていく。ちょっとした間や表情、細やかな仕草で観客の好奇心をかき立て、サスペンスの輪の中に取り込んでいくのだ。特に入江は、「今までの経験をすべてゼロにして立ち向かった」という健闘ぶり。「一筋縄ではいかない役だけど、じわじわとお客様に歩み寄っていけたら」と言うように、饒舌な中にもろさや可愛らしさも含ませ、全身でダンという難役に挑んでいる。クラシカルなドレスの似合う前田は、「やりがいある役、いい仕事に恵まれて感謝」と話すように、嫌みな中に淋しさとユーモアをにじませ、さすがの貫禄だ。そして秋元もかたくなな心に「揺れる女らしさ」をにじませ、これまた堂々たる熱演だ。「心の奥底で刺激を求めているような、特に女性は共感できるんじゃないかと思います」

綿密な計算のもと、会話のピースがはめ込まれて、少しずつ変化する人間模様。大仰ではない証明や効果音が、ヒッチコックの映画のように巧みに取り入れられ、「ハラハラドキドキ、いろんな恐怖が詰まっています」と秋元。「女性のもろさ、淋しさ、勉強にもなりますよ」と前田。河原の計算、入江の奮闘、そして女優たちが垣間見せる「女の一面」は、確かに女性におすすめ! 

『夜が私を待っている』は東京・紀伊國屋サザンシアターにて10月30(日)まで上演。チケットは発売中。

取材・文:大西美貴

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