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宮本亞門「必ずあなたの人生に光が差す瞬間がある」『生きる』開幕
2020年10月14日 10時00分 [ミュージカル・ショー]

黒澤映画をミュージカル化した『生きる』が10月9日(金)、東京・日生劇場にて開幕。それに先駆け、主演の市村正親と鹿賀丈史、演出の宮本亞門がコメントを寄せた。

本作は、’18年に主演を市村正親・鹿賀丈史(Wキャスト)、音楽をジェイソン・ハウランド、脚本・歌詞を高橋知伽江、演出を宮本亞門というタッグで初演された作品で、今回が2年ぶりの再演となる。自らの余命がわずかと知り、初めて生きようとする主人公・渡辺勘治を演じるのは、初演に続き市村と鹿賀。その息子・光男は新キャスト村井良大が演じる。さらに、新納慎也と小西遼生(Wキャスト)、May’n と唯月ふうか(二役をWキャスト)、山西惇が初演に引き続き出演する。

市村が「初演では、あんな耳をつんざくような拍手をもらえるとは思っていなかったのでびっくりしました」、鹿賀が「静かなものすごい熱のあるスタンディングオベーションの光景を目にして、いい仕事ができたなと感じました」と振り返った本作だが、今回の再演はさらに「すごく作品がよくなっている」と宮本。そこには宮本自身の経験も反映されているといい「コロナ禍だから観てほしい作品になった。“生きる”ということをストレートに伝えられる作品になったなと思います」と明かす。

市村も「今回の演出は2年前と随分違うんです。渡辺勘治の人間ぽさが出てきたなと感じています。勘治の『今、生きている。生かされている』という台詞があるけど、僕自身も今回すごく『舞台に立たされている、立つことができている』と実感を持って言えるので、とてもしあわせ。だからこそ、この『生きる』の感動をたくさんの人に伝えたいです」、鹿賀は今回「この作品を上演できると聞いた時はすごく嬉しかったです。これ以上の舞台に立つ喜びはなかなか経験できなかったと思います」と明かし、「今回僕が一番気にしているのは“リアリティ”です。台詞も歌も踊りもある中で、どこかに一本、すっと気持ちがつながっていないとと考えました。だから歌も、上手に歌えば十分なのか?と思いまして、普通の音楽監督だったら怒るかもしれないような歌い方もしています。今までのミュージカルとは一味違う、僕は新しいミュージカルだと思っています」と語る。

宮本が「これはお芝居なんです。芝居としても、ミュージカルとしても楽しんでいただける作品。映画と違う新たな感動もあると思います。必ずあなたの人生に光が差す瞬間がある舞台だと、大げさじゃなく思います。市村さんと鹿賀さんが凄まじいです。今回の『生きる』は観ないと損です」と語る本作は、10月28日(水)まで東京・日生劇場にて上演後、富山、兵庫、福岡、愛知を巡演。

文:中川實穂

チケットぴあ

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