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再演版『オープニングナイト』初日間もなく、横山だいすけ・星名美怜ら準備万端
2021年11月01日 15時06分 [ミュージカル・ショー]

10月29日に再演版が開幕する「ミュージカル『オープニングナイト』〜桜咲高校ミュージカル部〜」。初日を5日後に控えた稽古場を訪れると、マスク姿のキャストが熱量の高い通し稽古を繰り広げていた。

脚本・演出を岸本功喜、作曲・音楽監督を小島良太が手がける本作。エリート進学校を舞台に、ミュージカル部を新設しようとする熱血教師のテッペイ(横山だいすけ)と6人の部員による奮闘が描かれる。なお今回も7月に幕を下ろしたばかりの初演と同じく、男性生徒による「team Blue」、女性生徒による「team Red」の2チームWキャスト制が敷かれ、見学したのは「team Red」の通し稽古だった。

通し稽古はM1「オーバーチュア(序曲)」に続いて、ミュージカルの素晴らしさと人生讃歌がクロスオーバーするM2「劇場の夢」で幕開け。星名美怜(私立恵比寿中学)演じる俳優志望のマイは、新たなチャレンジを前に胸が高鳴る想いをソロで可憐に歌い上げる。曲調が変わると、アンサンブル総動員の華麗なステージングに発展。冒頭から観客を劇世界にいざなった。

続くM3「ミュージカルだとしたならば」も楽しい。マイが親友ヒロミ(河村花)に「日常生活をミュージカル調にするとどうなるか」を実践してみせるナンバーで、いきなり歌歌い出すことに抵抗を覚える慎重派ヒロミの瞳を介して、ミュージカル鑑賞の初心者であってもスムーズに作品に没入できる創意工夫がなされていた。

部員たちを取り巻く教師や家族との人間模様にも注目したい。厳格な理事長(福井貴一)の娘であるがゆえに自分の夢を打ち明けられないレイコの葛藤を、小泉遥香(超ときめき▽宣伝部)はM6「パーソナリティ」や二幕のM17「背負いし者」で立ち上げる。ベテラン福井とのナンバーはさぞかし緊張するだろうと見受けたが、伸びしろを感じさせる歌声を堂々と披露した。

ミュージカル部設立に反対する校長役の湖月わたるは、ロック調の激しいM7「私の教育方針」で一同の前に立ちはだかる。その隣で右往左往する、野々村真演じる教頭の“本来の姿”も見逃せない。NHK Eテレ『おかあさんといっしょ』の元・歌のお兄さんこと“だいすけお兄さん”として知られる横山の歌声が二幕終盤までお預けなのはもどかしいが、「歌が苦手」という現実とかけ離れた設定がスパイスとなって展開される保健室の先生ミオ(三倉佳奈)との恋路もチェックしておこう。

このほか、「team Red」には前田悠雅(劇団4ドル50セント)、浅井七海(AKB48)、杏ジュリア(超ときめき▽宣伝部)もキャスティングされている。公演は11月7日(日)まで、東京・新国立劇場 中劇場にて。チケットぴあでは現在、公式パンフレットなどの特典がついた当日引換券を販売中だ。

取材・文:岡山朋代

※超ときめき▽宣伝部の「▽」は、ハートマークが正式表記

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