元宝塚歌劇団雪組トップ娘役の女優愛加あゆ(28)が、今日5日から舞台「瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々」(10日まで、東京・草月ホール)に出演する。バイオリンの名士・幸田幸役を演じるが、音楽劇とあって得意の歌唱シーンも多く「人間模様がおもしろい作品。滝廉太郎さん(和田琢馬)との絆をしっかりと描けたらと思います」と気合十分だ。

 異色の経歴の持ち主だ。小学生の頃、テレビ番組のロケ収録に参加したことから芸能界に興味を持ち、自らオーディションを受けてデビューした。連ドラ出演など実績を積み重ねていたが、一足先に入団していた姉(赤根那奈)の影響もあり「受けなかったら一生後悔すると思った」と宝塚入団を決意した。

 入団後は、娘役として活躍し、12年に壮一帆(41)の相手役として雪組トップ娘役に就任。それでも「尊敬する壮さんがやめるときが、自分もやめるとき」と14年に退団、女優として新たなスタートを切った。ドラマ、舞台と活躍の幅を広げながら、今年8月、ミュージカル「王家の紋章」で悲劇の王女ミタムン役を好演し、周囲からも高い評価を得た。憧れの帝国劇場に初めて立ち、さらなる欲も湧いている。「本当に何でもやらせていただきたいんです。もちろん舞台は一生やっていきたいです」。

 恋愛についても「今はお仕事。でもいつかは結婚したい。タイプは、自分をすべてさらけ出せる人…壮さんみたいな人です!」とちゃめっ気もたっぷりだ。【大友陽平】

 ◆愛加(まなか)あゆ 1987年(昭62)10月18日、富山県生まれ。00年にデビューし、フジテレビ系ドラマ「ロング・ラブレター~漂流教室~」など出演。05年、宝塚歌劇団入団。12年に雪組トップ娘役。14年8月に退団後女優に。実姉の赤根那奈も元星組トップ娘役。10月から文化放送「愛加あゆ 琴伝流 音楽のコト」(土曜午前6時35分)が開始。趣味は恐竜など博物館巡り。161センチ。A型。