18年ぶりに再演される宝塚歌劇の雪組公演「凱旋門」(6月8日開幕)の前夜祭イベントが7日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、初演時のヒロインを演じた月影瞳(つきかげ・ひとみ)が、出合い頭の“事故チュー”を明かした。

 公演は、00年に当時雪組トップだった専科スター轟悠(とどろき・ゆう)の主演で初演。第2次世界大戦の直前、祖国を追われた人々が集うパリを舞台に、恋、人間模様が描かれる。

 ドイツから亡命してきた外科医役の轟は、あてどなく街をさまよっていた娘ジョアン役の月影と、ひかれ合う設定だった。この日、イベントには、18年ぶり再演版にも主演する轟、雪組トップ望海風斗(のぞみ・ふうと)とトップ娘役の真彩希帆(まあや・きほ)、18年前の初演時に出演していた元星組トップ香寿(こうじゅ)たつき、ヒロインの月影らが出演。初演時の映像を見ながらトークを展開し、月影が“事故”をポロリ、漏らした。

 轟によると、運命的にひかれあう設定のため「手で(口元を)隠さず、互いに吸い込まれあうようなキスをしよう」と話し合ったといい、この日の映像でも、きわどい場面が流された。

 思わず香寿が「大胆…」と漏らし「本当にキスしたことは」と質問。これに轟が「ない!」と即答したものの、月影は「え? なかったでしたっけ…。当たりましたよ」と返した。

 月影の主張に、当時を思い出した轟は「あ、ごめんなさい」と、何度か出合い頭の“事故チュー”があったことを認め、客席から笑いが漏れた。

 その轟は、18年ぶり再演版の今回も主演。「初演時とは楽曲メロディーもセットも変わっています。18年前は遠い昔のようで、つい最近のようで…。今の雪組生に支えられて再演できるのは幸せ」と話した。

 また、轟の親友を演じるトップ望海は「(初演の)轟さんと一緒で、よく分からないまま興奮しております」と笑わせつつ「半人前の状態から(開幕までに)作り上げたい」。轟の恋人を演じるトップ娘役の真彩は「開幕まであと1カ月、懸命にお稽古に励みたい」と話していた。

 公演は兵庫・宝塚大劇場で6月8日に開幕し、7月9日まで。東京宝塚劇場で7月27日~9月2日まで上演される。