韓国の女性グループ「KARA」の元メンバーのク・ハラさん(28)がソウル市内の自宅で遺体で見つかった件は、やはり自殺の可能性が濃厚だ。韓国紙「中央日報」は25日、「ソウル江南警察署は『遺族の話と現場の状況などを総合すると、犯罪の疑いがないので、司法解剖しない予定』と明らかにした」と報じた。テーブルに人生を悲観する手書きメモがあったという。

 ハラさんはSNSで“整形手術疑惑”などで猛バッシングを受けたことが、精神的に追い込まれた一因だとされている。

 韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏はこう語る。

「そもそも、整形していない女性を探す方が少ないという韓国社会で、まぶたの手術くらいでまるで不倫でもしたかのように叩かれるというのも気の毒な話ですが、韓国はアイドルや女優に完璧を求めますから。二重まぶたどころか、脚を細く見せるために太ももの筋肉を溶かす注射を打つということも普通に行われているのが韓国の芸能界です」

 また、ハラさんは東日本大震災の際には、自分のポケットマネーから1億ウオン(約926万円)の義援金を寄付している。

「自分たちを育ててくれたのは日本のファンだからという、精一杯の彼女の気持ちです。しかし、これがもとでSNSでは『親日派(チムイルパ)』という誹謗を浴びてしまいました。親日派は韓国では売国奴とほぼ同義語です」(但馬氏)

 それにしても、韓国の芸能界では自殺者が目立つ。今回のハラさんは別として、韓国芸能界では、女優チャン・ジャヨンさんのように、事務所から性接待を強要されたのを苦にしての自殺は後を絶たない。

 但馬氏は「妓生(キーセン)文化のある韓国では、女優は接待の道具という考えがいまだ根強いのです。朴正熙軍事政権の時代、韓国の芸能界を事実上管理していたのがKCIA(韓国中央情報部)でした。簡単に言えば、KCIAが巨大な芸能プロダクションだったと言えばいいでしょうか」と話す。

 かつて、KCIAを通して、女優や女性歌手、モデルが各国要人の夜の相手にあてがわれたりしていたという。