大相撲の荒磯親方(元横綱稀勢の里)が3日、報道陣の電話取材に応じた。この日に34歳の誕生日を迎えた親方は「うれしいか、うれしくないか、よく分からない(笑い)。相撲界に入って東京で誕生日を迎えたのは初めて。いつもは名古屋で(誕生日を)迎えているので不思議な感じ」と心境を語った。

 新型コロナウイルスの影響で5月の夏場所は開催中止。現在、力士たちは7月場所(19日初日、東京・両国国技館)を目指して調整を続けている。荒磯親方は「私も1場所、中止を経験している(関脇だった2011年春場所)。これだけ間が開くと、体調管理など今まで積み重ねてきたものがいったん切れたりする力士もいると思う。私もそういうところで調整に失敗してしまったところがあった」と自身の経験を振り返る。

 現役力士は現在も新型コロナ対策で出稽古が禁止されるなど不自由な状況が続いているが「稽古ができなければ、やれないなりに脳みそを使って考える。勝つために立ち合いの形をどうしようか、腰の形をどうしようかと考えたり。今までできなかったことができる可能性もあるので、ピンチをチャンスに生かせる力士もいると思う」とアドバイスを送った。