米スポーツ専門局ESPN(電子版)は17日(日本時間18日)にインディアンスのザック・プリーサック投手(25)とマイク・クレビンジャー投手(29)が14日(同15日)にマイナーに降格し、さらに代替トレーニングサイトに送られた厳しい処分はチームメートらの怒りが関係していると報じた。

 7日(同8日)から9日(同10日)までのシカゴでのホワイトソックス戦中に2人は新型コロナウイルスの感染防止のためのガイドラインに違反して外出したため、11日(同12日)に出場制限リストに入れられた。

 16日(同17日)時点でア・リーグ中地区2位のチームにとって、昨季8勝のプリーサックと昨年まで3年連続2桁勝利のクレビンジャーの“離脱”は痛い。しかし、チームメートらにうそをつき、信頼を裏切ったことが重視され、2度の検査はともに陰性だったが、厳しい処分になったようだ。

 ESPNによると、2人は14日のチームミーティングで謝罪。一部には受け入れられたものの、強硬姿勢を示した選手もいた。ベテラン左腕のペレスは「2人がロースター枠に残った場合にはチームからオプトアウト(離脱)する」と脅したという。ペレスに賛同する選手は多く、右腕プルッコも「すごく傷つけられた。やつらはここに座り、目の前でうそをついた。そこに座らせて、どうやって信頼を取り戻すか、教えてやる。言い訳は聞きたくない」などと怒りのコメントを出した。

 インディアンスのアントネッティ社長は2人の降格理由について「あくまでも、これは処罰ではない。今のベストなチーム、成功するチームは何かと考えた時にこれが最善だと感じたから」と苦しい説明をした。

 チームの主力リンドアは昨年白血病と診断された右腕カラスコの名前を出し、「今は自分のことだけではなく、皆のことを考える時」と自分の行動を見つめ直すよう強いメッセージを送った。一度失った信頼の回復は難しい。どうなるか注目だ。