乃木坂46生田絵梨花(23)が、8月14日から東京・帝国劇場で行われた東宝ミュージカルの歴史をたどる祭典、「THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE」に出演した。

MCも務めた井上芳雄(41)や、森公美子(61)、新妻聖子(39)ら、ミュージカル界の実績十分の「先輩」たちに続いてステージに登場。出演経験のある「レ・ミゼラブル」の楽曲などを歌った。

途中のトークパートでは、品のある笑顔を見せながら、基本的には謙虚に受け答えをしつつ、時には「その作品の頃にはドイツにいましたね。ドイツ生まれなので!」と胸を張って笑いを誘うなど、会場を沸かせていた。

トークでは、世代ごとにキャストが登場することが多かった。新型コロナウイルス感染拡大を受けて、森が「今、こういう状況だから、楽屋でもなかなか話せないじゃないですか」と切り出し、「本当はもっと城田優君とかとしゃべりたいのに~。今井さんも、生田ちゃんとしゃべりたいでしょ?」と質問。今井清隆(62)は「もちろん、話したいですね」と返答していた。

ミュージカル女優に憧れ芸能界入りし、11年8月に1期生として乃木坂46に加入した生田は、14年に「虹のプレリュード」でミュージカル初主演の舞台を踏んだ。その後も、類いまれな歌唱力と、たゆまぬ努力で、「ロミオ&ジュリエット」「モーツァルト!」など次々と大作に出演。アイドルの枠を超え、ミュージカル界で羽ばたきつつある。

東宝関係者は「生田さんが東宝ミュージカルに出るようになってから、明らかに若い方、特に男性のお客様が増えました」と明かす。「今までミュージカルに興味がなかったようなお客様が、帝国劇場に足を運んでくださるようになった。さすがの影響力だと思いますし、我々としてもすごくありがたいことです」と話している。

ミュージカルやテレビ番組でも共演経験のある井上は、以前、生田の活躍について「この数年でバリバリとやるようになって、実現のスピードがすごいと思うのですが、何より本人の頑張りが大きいと思います」と話していた。「グループ活動をやりながら舞台に出るというパイオニアになったと思います。いろんな前情報は、お芝居をやる瞬間においては関係ない。本当にミュージカルが好きで、強い自覚や気概がないと、できないと思う」と称賛していた。

若手を代表するような立ち位置で、生田が「THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE」に出演した意味は大きい。稽古中も、公演期間中も、体力的に非常に厳しいミュージカル出演を続けることは、容易ではない。それでも、気概あふれる生田のミュージカル女優としての歴史は、まだまだ序章にすぎないのかもしれない。【横山慧】