マンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリードなどで活躍した元イングランド代表のサッカー選手デビッド・ベッカム(45)が、デジタル加工で70代の外見になった自身の顔写真をSNSに公開した。

マラリア根絶を目指す非営利団体マラリア・ノーモアによる「マラリア・マスト・ダイ(マラリア撲滅)」キャンペーンの一環で、撲滅運動への認識を高めるための動画にも登場している。

動画は年老いたベッカムが未来の世界で聴衆を前にマラリアが根絶したことを宣言し、喝采を浴びる内容になっている。動画は後半に現代に逆戻りし、今の姿に戻ったベッカムが「現在、マラリアによって世界では2分に1人の子供が亡くなっている」と語り、厳しい現状を訴えている。

ベッカムはインスタグラムの投稿で、自身の子供たちにマラリアを根絶することができるのか尋ねられたとつづっており、「戦いを続け、一緒に協力しあうことでより安全な世界を構築することができる」とコメントしている。

蚊を媒介するマラリアはサハラ砂漠以南のアフリカ全域でまん延しており、年間およそ40万人の死者を出しているが、その大半を幼い子供が占めている。マラリア・ノーモアは、マラリアは虫よけスプレーや蚊帳で予防することができ、抗マラリア剤での治療も可能なことから現在生きている人々の存命中に根絶できるとの見解を示している。

(ロサンゼルス=千歳香奈子)