浜田めぐみ(48)、海宝直人(32)、渡辺徹(59)が11日、都内で、ミュージカル「アリージャンス~忠誠~」(12~28日、東京国際フォーラム ホールC)のゲネプロ前に囲み取材に応じた。

取材開始前には、東日本大震災の犠牲者に向けて黙とうを行った。浜田は「早いですよね。あっという間に歴史も流れていくし、人間の心も強くなりますし。この10年間でいろいろなことを考えて支えてもらって、強くなるきっかけでもあった気がします」と思いをはせた。

当時について「まさかの事態が本当に起こった時に、人間ってどういう風に動くのかなって考えさせられた。10年前は、悲劇が起こった時に同じ人として助け合うという状況がいろいろ見られた」と振り返り、「人と人が寄り添わないと生きていけないんだなって今もすごく感じます。復興も進んでいますし、生き抜く力が全てを先導していくと思うので」と話した。

海宝は震災やコロナ禍を通してエンターテインメント業界に身を置く自分自身の存在価値を問い直したという。「僕たちは考え続けて、戦い続けて、舞台を見てくださった人がちょっとでも元気になったり、明日も頑張ろうって思ってもらえるように。だからこそ全力で全てをかけてやっていかないとなっていう戒めというか、そういうものを感じます」と思いを明かした。

渡辺は震災発生の約1週間前に福島県いわき市や浪江町でロケを行っていたといい、ニュースで見る街の姿にショックを受けたという。被災地には家族で何度も足を運んでおり「本当に何もないところからみなさんが頑張られて街が変わっていく。この姿が本当にすごいんですが、被災者の皆さんが頑張っていらっしゃるので、周りの我々がこうやってちゃんと思い出して、働きかけて、風化させちゃいけないものだなっていうのをすごく感じます」としみじみ語った。