女性レゲエ歌手lecca(レッカ=36)が27日、大阪市内で日刊スポーツの取材に答え、この日リリースした初のベストアルバム「BEST POSITIVE」(ベスト・ポジティブ)をPRした。

 4月にメジャーデビュー10周年を迎えるが、「あっという間でした。日々を過ごすことで精一杯。先を考えながらやって来た訳ではないので」。

 アルバムは、ダウンロード数や動画視聴数などデータを元にリスナーに支持された16曲を集めた。代表曲「For you」や、トップアスリートから支持を受ける「My measure」など、自身も納得のラインナップがそろった。

 アルバム名「BEST POSITIVE」だけはlecca自身で決めたそうで、「楽曲の共通点が何かを考えた。自分の曲は、人を元気にしたいという思いで作ってきたので。嫌な現実の中で、どうしたらよくできるか。リスナーの方が前向きになれることが私の曲の共通点だと思う」。

 lecca自身10代の頃は、意外にも、「傷つきやすく、全然ポジティブではなかった」。ただ、「音楽に救われた」と振り返り、音楽を通して、気持ちの持ち方が前向きに変わった。「(歌詞に込めた)言葉の力を大切にしながら、日本人にそぐう音楽をレゲエを通して表現したい」。言葉を選びながら、誠実に考えを伝えようとする歌姫の節目の1年に注目が集まる。

 ◆lecca(レッカ)1979年(昭54)2月26日、東京都生まれ。早大卒業後、インディーズ活動を経て06年4月にミニアルバム「Dreamer」でメジャーデビュー。09年シングル「My measure」がドラマ「ギネ 産婦人科の女たち」主題歌。12年に日本武道館単独公演。