自民党総裁選の候補者討論会が18日、日本記者クラブ主催で行われ、4人の候補が論戦を交わした。立候補しているのは河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行の4人だ。

 わずか1年で終わることになる菅政権への評価を代表質問で問われた河野氏は「丁寧に説明することが欠けていた」と説明不足が短命政権の理由ではないかと指摘。岸田氏も「国民の協力を求めるには納得感が必要だが、ここに課題があった。もう一つは最悪の事態を想定してあたらないと後手後手に見えてしまう」とコロナ禍における説明不足を挙げた。

 一方、安倍晋三前首相の支持を受ける高市氏に問われたのは安倍政権の負の遺産についてだった。「特に森友問題では1人の職員が命を絶つという重大なことが起きてしまった。二度と書類の改ざんとか、パワハラを起こさせないという改革を徹底的にやっていく。ここのところに力を入れたい」と高市氏は意気込んだ。

 今回、〝4度目の正直〟で初出馬となった野田氏には「立候補表明のときに具体的な政策を示さなかった」とのツッコミが入った。野田氏は「私の政策はずっと前から言っていることと変わりません。用意してお出ししたつもりです」と返答した。

 注目は高市氏のパワハラへの言及だ。河野氏は役人へのパワハラ疑惑が報じられていただけに、高市氏の返答にネットでは「河野さん念頭に置いてんな」「河野さん、あなたにも言っているんですよ」と話題になっていた。高市氏が意識をしていたかどうか…。

 29日の投開票に向けて論戦は続く。