TBS系連続ドラマ、日曜劇場「日本沈没-希望のひと-」(10日スタート、日曜午後9時)の制作発表会見が3日、都内で行われ、仲村トオル(56)石橋蓮司(80)國村隼(65)らが出席した。

2023年の東京を舞台に、日本沈没という未曽有の危機が迫る中、小栗旬(38)演じる野心的な環境省の官僚・天海啓示らが立ち向かっていく姿が描かれる。

内閣総理大臣・東山栄一役を演じた仲村は、「人間としても、政治家としても成長していくように演じました」と振り返った。

岸田文雄氏が自民党新総裁に就任するなど、政治に注目が集まるが、「現役の政治家先生たちをとても優しいまなざしで見るようになりました。きっといろいろなことがあるんだろうな。言えないことがあるんだろうなって」と政治の見方が変わったことを明かした。

印象深いシーンについて「記者会見のシーン。快く聞いてもらえない中で、全国民を説得しなきゃいけないシーンが、なかなか厳しかったな」。

与党の最大派閥を率いる“ドン”で、財務大臣を兼務する副総理大臣・里城弦役を演じる石橋蓮司は「副総理というと、どんなキャラクターというと、皆さんのご想像の通りだと思います。皆さんの想像に負けないように、同じように演じさせていただきました」と現政権の麻生太郎副総理の存在をにおわせた。

総理役の仲村とは、たびたび衝突する間柄といい「もめることが多い。リアリティーをもってやらせてもらいました」。仲村とは共演も多いといい「じっくりといじめさせていただきました。非常に快感でした」と笑わせた。

國村は、原作にはない、地球物理学者を演じる。研究者の傍ら、首相の主導する事業に対しても安全性を保証する政府に近い立場だ。「日本沈没説にどこかあるかもと思いつつ、政治的な立場もありますし、二足のわらじを履かねばならない人の環境を非常につらさも実感として感じることができました。テレビで(政府分科会の)尾身(茂会長)さんが会見されていると、ひとごとに思えない、そんな感じがしましたね。葛藤というものが一番ふさわしいキャラクター」と自身を尾身会長に重ね合わせた。