点取り屋がピッチから去る――。今季限りで現役を引退するJ1C大阪の元日本代表FW大久保嘉人(39)が大粒の涙をこぼした。

 C大阪は27日に行われた今季ホーム最終戦(ヨドコウ)の名古屋戦に2―1で勝利。試合後の引退セレモニーでは「今日は豪快にシュートを外しましたが、これもFWの宿命だなと。久しぶりに楽しくサッカーをさせてもらいました。苦しい展開でしたが、勝ててこのような送り方をしてもらえて最高です」と感謝の言葉を口にした。

 引退会見では涙を流したことから「引退会見で言いたいことはほぼ全部伝えたので、今日は手短にいきます。もう泣きたくないので」と冗談を交えた上で「みなさんのサポートがあったからこそこの年までサッカーができたと思います。本当に自分は恵まれたサッカー選手だと思っています。すべてのみなさまに感謝したいと思います。ありがとうございます」と感謝の言葉を口にした。

 ところが、家族が花束を持って姿を現すと涙があふれ出た大久保。目を真っ赤にして家族と抱き合うと、サポーターからは温かい拍手が送られた。