大みそかの格闘技イベント「RIZIN.33」(さいたまスーパーアリーナ)で、〝超新星〟伊澤星花(24)がRIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加(39)に何もさせずに完勝した。

 デビュー4連勝でDEEP JEWELSストロー級を奪った〝超新星〟は伊達ではなかった。1Rから立ちの状態でバックを取ると、テークダウンに成功。腕を取りながら上下を入れ替えられるも、焦らず下からの攻撃にシフトする。腕十字を狙い、逃げる相手が頭を上げたところで下から顔面を蹴り上げクリーンヒットさせるなど、デビュー5戦目と思えない冷静な試合運びで女王を圧倒した。

 2Rも伊澤はペースを譲らない。タックルでテークダウンすると、三角絞めで捕獲し下からパンチを放つ。浜崎が苦し紛れに後ろに倒れて逃れようとすると、容赦なくそのまま上三角の姿勢に移行して絞めながらパウンドを落とし、レフェリーが試合を止めてTKO勝ちを収めた。

 試合後、マイクを持った伊澤は「RIZINファンのみなさん初めまして。DEEP JEWELSストロー級チャンピオンの伊澤星花です」とあいさつ。さらに対戦した浜崎や関係者、ファンに感謝した後「私はMMAデビューしてまだ1年半しかやってないですけど、本気で世界で一番強くなりたいと思っています。私は〝ジョシカク〟っていう言葉がすごく好きです。でも、男子格闘技の方が上って見られるのが悔しくて。女子はしなやかな動きができるのが魅力だと思うので、女子格闘技を引っ張って男子に負けないくらいにしたいので、これからも応援をお願いします」と話した。

 新戦力の登場で〝ジョシカク〟は新たな時代に突入しそうだ。