米大リーグ機構(MLB)と大リーグ選手会が新労使協定で合意することができなかったため、ロックアウト状態で年を越した。ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指す広島の鈴木誠也外野手(27)やマリナーズからFAになった菊池雄星投手(30)の移籍交渉も宙に浮いている。

 米全国紙USAトゥデーのボブ・ナイチンゲール記者は3日(日本時間4日)、自身のツイッターに「2022年の最初の週は、(交渉に動きが見られなかった)2021年の最後の月に似ている。現在、MLBと選手会による交渉の予定はない」と投稿。出口の見えない現状を嘆いた。MLBと選手会は昨年12月16日(同17日)に直接協議したが、決裂の要因となっている収益配分の見直しやFAの権利取得条件などを先送りした。

 米スポーツサイトのブリーチャー・リポートも3日に「例年通りの春季キャンプが見られる可能性は日に日に低くなる」と指摘。また、1994年8月12日から95年4月2日まで選手会が断行したストライキで米国民の大きな反発を招いたことを例に挙げ、「3月31日(同4月1日)の開幕が遅れるようなことになれば、取り返しのつかないダメージが生じる危険性がある」と警鐘を鳴らした。一日も早い決着が望まれるが…。