松野博一官房長官(59)は6日、北朝鮮が5日に発射した飛翔体について「新型弾道ミサイルと考えている」と話した上で、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重抗議したことを明らかにした。

 また、岸信夫防衛相はこの日の会見で、北朝鮮が発射したミサイルは一発で「通常の弾道軌道だと飛翔距離は約500㌔」と説明。弾道ミサイルについては、北朝鮮メディアが昨年9月に極超音速ミサイル「火星8」を発射したと報じた際のミサイルとは「別の新型ミサイルと推定している」と話した。

 国連安全保障理事会決議に違反して新型弾道ミサイルを発射した狙いは何なのか? コリアレポートの辺真一編集長に聞くと…。

「大前提として北朝鮮を国際感覚や常識で見てはいけません。日本、米国、韓国などは来月に北京五輪があるから、中国を刺激するのはやめておこうという形で、ミサイルを飛ばすことはないだろうと見ていたと思います」

 しかし、北朝鮮にも確固たる〝軸〟があるという。

「北朝鮮は予測不能、想定外のことをやるけども軸だけはブレていない。それは米国が敵視政策、経済制裁を継続する限りは、核とミサイル開発を続けるというのが、北朝鮮の原則なんです」

 来月16日の故・金正日氏の誕生日、4月11日の正恩氏自身の労働党委員長就任10周年、4月15日の故・金日成氏生誕110周年というビッグイベントが控えているが、再びアクションを起こすか。

 辺氏は「どこかの時点でね、ぼくの予想ですけども、われわれがテポドンと呼んでいる人工衛星、北朝鮮はハッキリと軍事衛星と呼んでいますが、飛ばすのではないかと心配しています」

 北京五輪はもうすぐだが、今後も正恩氏の動向から目が離せない状況だ。