アース・ウインド&ファイアー、マドンナなどの大ヒット曲を手がけた元フィフス・アヴェニュー・バンドのジョン・リンドさんが、2年間の闘病生活の末、15日(日本時間16日)、がんのため亡くなった。73歳だった。米「バラエティ」誌などが報じた。

 ニューヨーク出身のリンドさんは1960年代後半にフォークシンガーとしてデビュー。69年にはピーター・ゴールウェイらと「フィフス・アヴェニュー・バンド」を結成。1枚のアルバムを残して解散(90年に再結成)したが、日本のミュージシャン間での人気は抜群に高く、デビューアルバムは長く「名盤」と呼ばれており、昨年には日本でもアナログが再発された。まだシュガー・ベイブ時代だったポップス界の大御所・山下達郎にも大きな影響を与えている。
 
 バンド解散後、3人組のハウディ・ムーンを経てソングライターに転向。アース・ウインド&ファイアーの「ブギー・ワンダーランド」(全米6位)や、ヴァネッサ・ウィリアムスの「セイヴ・ザ・ベスト・フォー・ラスト」(全米1位)、マドンナの「クレイジー・フォー・ユー」(全米1位)など大ヒットをいずれも共作で手掛けた。
 
 同時にシェール、デニース・ウィリアムス、アトランティック・スター、アーロン・ネヴィル、エモーションズ、リック・アストリーらのビッグネームにもヒット曲を提供するなど、幅広い活動を見せていた。