卓球の全日本選手権(東京体育館)で、東京五輪代表が次々と姿を消している。

 女子シングルスは前年女王で東京五輪団体銀メダルの石川佳純(28=全農)が、6回戦で加藤美優(22=日本ペイントマレッツ)に1―4で完敗。序盤から逆転を許してゲームを落とすなど、流れを引き寄せることができなかった。昨年は五輪、世界選手権シングルスでいずれも8強。今大会は連覇に期待がかかっていたが、早くも敗退してしまった。

 また、平野美宇(21=日本生命)も同じく6回戦で佐藤瞳(24=ミキハウス)に1―4で敗れた。平野は17年に優勝しながらも19、20年は5回戦、昨年は6回戦敗退と国内のライバルに上位進出を阻まれている。

 攻守に安定感がある加藤は2019年世界選手権シングルス8強入りを果たし、カットマンの佐藤は同ダブルス銅メダルを獲得した実力者。24年パリ五輪に向けては勢力図が変わってもおかしくない。

 その一方、男子シングルスは東京五輪団体銅メダルの張本智和(18=木下グループ)が、6回戦で2016年リオデジャネイロ五輪団体銀メダルの吉村真晴(愛知ダイハツ)に2―4で屈した。

 張本は初優勝した18年以降は20年の準優勝が最高。また、初出場だった昨年の五輪は4回戦、その後の世界選手権は初戦の2回戦で敗れており、大舞台での〝勝負強さ〟が課題になっている。