スーパースターをめざす〝全力王者〟の防衛ロードが始まった。

 女子プロレス「スターダム」29日の愛知・ドルフィンズアリーナ大会で、ワンダー王者の上谷沙弥(25)がウナギ・サヤカを下し初防衛に成功した。

 試合は両者感情むき出しの激闘となった。先にペースをつかんだのは挑戦者。再三の大ふへん固めで背骨をねじり上げたかと思えば、そこから変型フェースバスターで叩きつける大ふへん者―雲の彼方に―も決めるなど、王者はKO寸前まで追い込まれる。

 だが、この猛攻をなんとか耐え抜いた上谷は、走り込んできたウナギをフランケンシュタイナーで頭から叩きつけることに成功。動きが鈍くなったウナギにニールキック、スタークラッシャーと畳みかけてから見得を切り、フェニックススプラッシュで飛んでひざを叩き込み3カウントを奪った。

 V1に成功した上谷は「初防衛、無事成功しました!」と歓喜。その上で「初防衛戦の相手ウナギ、クソ明るいところとか、調子に乗ってるところとか欲望のままに生きてるところとか、最初は憎くて憎くて仕方なかったけど、正直〝全力〟という部分で学ばされた部分もあったんじゃないかなって思っています」と破天荒な挑戦者からの学びを強調した上で「この初防衛戦を胸に、これから上谷沙弥全力防衛ロードをどんどん突き進んでいって、スーパースターになる道、進んでいきます」とさらなる進化を誓った。