視線の先はパリだ――。競泳の国際大会日本代表選手選考会3日目(4日、東京辰巳国際水泳場)、男子200メートル個人メドレー決勝が行われ、東京五輪代表の瀬戸大也(27=TEAM DAIYA)は、1分57秒09で優勝。世界選手権(6~7月、ブダペスト)の派遣標準記録(1分58秒06)を突破し、400メートル個人メドレーに続き、代表入りを決めた。

 今大会に向けては「練習不足」と思うような泳ぎ込みができなかった。実際に200メートルバタフライは「いまいち前に乗れている感じがしない」と棄権した。万全な状態ではなかったものの「がむしゃらに行かずに、少し抑えて入って、大きな泳ぎで後半につなげるように」と微調整。修正が効かず、メダルなしに終わった東京五輪の反省を生かした。

 レースに出場する上で、今後の課題も再認識した。「泳ぎ込み、ベースづくりが全然できていない。今年は初めて泳ぎ込みがゼロでここまで来てしまっている。自分の泳ぎ込みはこれから」と猛省。約3か月後に世界選手権が控えているが「今年はまずしっかり代表に入って、結果にこだわらず、パリ(五輪)に向けて準備の年にしたい。ブダペスト(の世界選手権)はあまり考えずに、3か月間今までにないくらい泳ぎ込みたい」と展望を口にした。

 世界選手権の金メダルは日本勢最多の4個。だが、五輪では銅メダル1個のみ。悲願の五輪金メダルへ、今年はじっくりと力を蓄える。