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『ザ・バットマン』がR指定だった可能性は?プロデューサーに聞く

『THE BATMAN-ザ・バットマン-』より
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』より - (C) 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC

 ロバート・パティンソン主演で若きバットマンの活躍を描く映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(公開中)。本作のプロデューサーを務めたディラン・クラークがリモートインタビューに応じ、作品のレーティングやDCが今後展開する予定のマルチバースについて語った。

【動画】バットマンの“嘘”が暴かれる…『ザ・バットマン』予告編

 バットマン2年目の若きブルース・ウェインが、ゴッサムで多発する連続殺人事件の謎に迫る本作。2018年にマット・リーヴス監督が企画に参加してから、公開まで4年近くかかったが、製作過程において最も時間を費やしたのはどこだったのか?

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 「我々はストーリーを正しく構築することに多くの時間を費やしました。今回のバットマン映画では、熱意ある作り手が、観客にこれまで経験したことのない物語を伝えたいという野望を抱いていました。ですから、ストーリーの構築は慎重に行っています。撮影自体も長期にわたるもので、新型コロナウイルスの影響で期間を延ばしたりもしました。マットが執筆した野心的な脚本を映像化するために、時間を延長する必要もありました。その分、ポスト・プロダクションも急ピッチで進めなければならなかったので、非常に長い期間この映画と向き合っていました」

 DC映画といえば、バットマンの宿敵ジョーカーをR指定で描いた『ジョーカー』(2019)が批評家から大絶賛されたことも記憶に新しい。『THE BATMAN-ザ・バットマン-』には、バットマンがゴッサムの悪党たちをたこ殴りにするバイオレンス描写も含まれており、『ジョーカー』と同じR指定路線で企画が進んでいてもおかしくはないはず。

 しかし、ディランは「この映画は最初からPG-13(13歳未満の鑑賞には保護者の同意が必要)を想定して製作していました」と『ジョーカー』の影響は受けなかったと明かす。「バットマンは世界中から愛されるキャラクターで、子供たちも例外ではありません。非常にエッジの効いた作品ではありますが、R指定として製作するつもりはありませんでした」と子供も楽しめる作品を目指した。

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 『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は動画配信サービス HBO Max 用にスピンオフドラマが複数企画されており、先ごろコリン・ファレル演じるペンギンの単独ドラマ製作が正式に決定した。「『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は劇場用作品として、観客に大きなスクリーンでその世界観を堪能してほしいことを目的としています。その一方で、配信サービスではドラマ性に特化した作品を制作することが可能です」と説明するディランは、「ペンギンの単独シリーズも、彼がペンギンとして地位を築き上げるバックストーリーにフォーカスできます。ドラマが映画に影響を与えることもありますし、その逆もあり得ます。我々が望むバットマンユニバースは、そういった連動性が必要になるのです」とユニバース拡大について言及した。

 バットマンといえば、DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)でベン・アフレックが演じたバットマンと、『バットマン』(1989)などのマイケル・キートン版バットマンが、マルチバースを導入する映画『ザ・フラッシュ(原題) / The Flash』に登場予定だ。マルチバースが解禁されれば、ロバート版バットマンの合流も不可能ではないはずだが、ディランは「非常にクレイジーなアイデアですが、彼らと共演させることはできません」とキッパリ。「ファンはDCEUに飢えているんだと思います。確かに、マルチバースで別アースのバットマンを同時に存在させることは可能ですが、私の使命はあくまで、ロバート・パティンソンを歴代最高のバットマンにすることなんです」とDCEUから切り離した独自の世界観確立を目指すと明言した。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

バットマンの“嘘”が暴かれる…映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』日本版予告編 » 動画の詳細
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