ロシアレスリング連盟のミハイル・マミアシビリ会長(58)が、ウクライナ侵攻によって加速する国際スポーツ界の制裁に怒りをあらわにした。

 ロシア放送局「マッチTV」は、レスリング男子の1988年ソウル五輪金メダリストで現在は連盟のトップに君臨するマミアシビリ会長がモスクワで会見を開き、スポーツ界の制裁に対して猛反発したと報じた。

「オリンピックムーブメントは、政治的圧力に耐えることができなかった。これは明らかだ。我々のアスリートに関する最近の決定は、残酷で非人道的なものだ」と強い言葉で非難。そして「子供を育成するコーチに注目する時が来た。常に国内スポーツの拠り所として機能してきた足場に、注意を払うべきだ。そこには道徳的な要素もあるのだ。我々は皆、悲しみと後悔で今起こっていることを見守っている」と熱弁を振るった。

 ロシアではレスリングが伝統的に盛んで、レジェンドであり連盟を率いるマミアシビリ会長は国家権力とも近いといわれている。ロシアレスリング界の重鎮による国際スポーツ界への〝口撃〟は波紋を広げそうだ。