米WWEのスーパースターで団体重役の〝ザ・ゲーム〟トリプルH(52)が現役引退を表明し、プロレス界から一斉にねぎらいの声が上がっている。

 トリプルHは25日(日本時間26日)に米スポーツ専門局「ESPN」の番組に出演。昨年9月に心臓を手術したことを受けて現在、胸に除細動器を着けているとし、リングでのファイトは自身には危険なことだと明かした。こうした健康上の問題を理由に「もう戦うことはない」と、リングに別れを告げた。

 リング内外で現在のWWE隆盛を築き上げたレジェンドだけに、SNSには惜別の声であふれている。

 伝説のユニット「エボリューション」の仲間で、トリプルHがレスラーとして最も尊敬する〝狂乱の貴公子〟リック・フレアーは「7週間で4回の手術を受けた後、眠りにつくことと目覚めることができないことへの恐怖と不安はよくわかっているよ。君は最高のキャリアを持っている! 君のレガシーは永遠に生き続ける! 本当に尊敬しているよ!」とツイッターに記し、トリプルHとの2ショット写真を投稿した。

 現役時代はライバルの一人で、WWE殿堂者の「カクタス・ジャック」「マンカインド」ことミック・フォーリーは「すばらしいキャリア! トリプルHは引退したかもしれないが、彼のレガシーは永遠に残る。一緒に魔法のような瞬間をつくれてとてもうれしいよ」とツイッターで〝知的な暗殺者〟をねぎらった。

 WWEのスーパースターからも次々に惜別の投稿が寄せられる中、ザ・ミズは「トリプルH、あなたとリングを共有できて幸せでした。長年にわたって与えてくれた豊富な知識に感謝します。これからは娘さんとの時間を楽しんでください」とツイート。

 NXTで活躍する紫雷イオは、ベルトを肩からかけた自身と笑顔のトリプルHの2ショットを投稿し「トリプルHに感謝と敬意を表します!!!」とツイッターに記した。トリプルHはかねて日本人レスラーを高く評価し、WWEマット入りに尽力してきた。イオは日本プロレス界を代表するかのように〝ザ・ゲーム〟に感謝を伝えている。

 リング上で代名詞の必殺技「ペディグリー」(変型顔面砕き)を見ることはできないが、今後はリング外からWWEマットを支える。