日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会の定例会合が28日、東京・両国国技館で開かれた。

 大相撲春場所は関脇若隆景(27=荒汐)が初優勝。一方で、横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)は左ヒザと右かかとの負傷で途中休場し、大関陣も千秋楽まで優勝争いに残ることができなかった。

 高村正彦新委員長(元自民党副総裁)は照ノ富士について「横綱が途中休場したのは大変残念だった。ヒザを早く治して横綱として場所に帰ってきてほしい」と復帰を熱望。大関陣には「御嶽海は相撲もうまいし、それなりの実績もあるし、期待している。貴景勝も(首痛で)頭からぶつかるのを恐れていた時期は過ぎたと思うので、しっかりやってくれるのでは。正代も、白鵬ですら恐れた立ち合いのスピードがある。吹っ切れれば活躍ができないわけではない」と奮起を促した。

 さらに、理想とする横綱像についても言及。「やっぱり弱い人はダメ。強くて成績を挙げないと。そして、多くの相撲ファンが美しいと感じる相撲を取ってもらいたい」と注文をつけた。