ベテラン漫才コンビ「おぼん・こぼん」が、〝仲直り効果〟で次々と仕事が舞い込んでいる。

 おぼん・こぼんは30日、コンビ初の著書「東京漫才」の出版記念取材会を都内で行った。同書にはコンビ結成時のことから下積み時代、さらに1980年代の漫才ブームなどについてつづられている。

 不仲の状態が10年近く続いたおぼん・こぼんは、昨年秋に放送されたTBS系のバラエティー番組「水曜日のダウンタウン」の企画でようやく和解を果たした。同書では、仲直りの真相についても2人の目線で語られている。

 おぼん(73)は「過去に3~4回ケンカしている。殴り合いのケンカをしたのは10代の頃。当時のお客さんは多くて3人くらい。何をやってもウケない『お前のツッコミが悪い!』とかで、相手になすりつけて。ボコボコにケンカをして」と明かした。

 この日は同じ楽屋で過ごしたそうだが、以前はそんなことは考えられなかった。こぼん(73)は「地方に行く新幹線も別々だった。同じ空気を吸うのがいやだというコンビ」と語った。

 そんな状態だっただけに、出版のオファーはもちろん和解した後だったという。

 芸能プロ関係者は「申し訳ないけど、数年前ならおぼん・こぼんのことを知っている若い人はほとんどいなかった。でも『水曜日のダウンタウン』の仲直り企画で、若い人にも知られるようになった。本を出版できたのは、明らかに〝仲直り効果〟だろう」と指摘する。

 さらに出版以外の仕事も数多く舞い込んでいる。

「広い世代から認知されるようになり、年末年始からネタ番組によく出演するようになった。今後はコンビで旅番組など、台本なしのロケとかさせたら面白いんじゃないかという話も出ている」(テレビ局関係者)

 まだまだ仕事は増えそうだ。