日本マラソン界が〝あの男〟の動向に注目している。

「ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ」シリーズ1の表彰式が31日に行われ、男子は初代王者で日本記録保持者の鈴木健吾(26=富士通)、2位の細谷恭平(26=黒崎播磨)、3位の大塚祥平(27=九電工)が出席した。

 鈴木は7月の世界選手権(米・オレゴン州)代表入りを果たし「世界の強い選手にチャレンジしていく走りを通して日本マラソン界を盛り上げていきたいと思います」と意気込みを語った。

 2時間4分56秒の日本最速タイムを持つが「正直なところ記録に関してはあまり意識していないというのが本音」。

「チャレンジすることがすごく好きなので、どれぐらいかは分からないですけど、日本のマラソン界のレベルからすると(2時間)3分台は全員で狙っていくというか、出せる記録かなと。そこは日本全体で出すべきところかなと思っています」と、あくまでも日本勢で壁を越えることを重視している。

 そうした中、前日本記録保持者で東京五輪6位の大迫傑が現役復帰の意向を示したことを受けて、陸連ロードランニングコミッションの瀬古俊彦リーダーは男子3選手に話題を振った。

 これに細谷は「だろうなと思いました。いずれ戻って来るなと」と応じ、大塚は「そうですね…。(復帰のタイミングが)早いなとは思いました」と率直な感想を打ち明けた。

 また、鈴木は「引退した後も練習している雰囲気があったので、(復帰は)あるのかなと」と回答。すると、瀬古氏に「負ける気はしないのでは」と問われ、王者は「いやあ、分からないです…」と返した。

 大迫の復帰は日本男子にどのような〝化学反応〟をもたらすのか。