舞台「THE 39 STEPS」(5月1日から、シアタークリエ)の制作会見が8日、都内で行われ、単独初主演となる俳優平方元基(36)が出席した。

イギリス冒険小説の「三十九階段」、サスペンス映画「三十九夜」の2作品をもとに舞台化された作品。日本では2010年(平22)に石丸幹二(56)主演で初上演され、イギリス発最高峰の舞台として大好評を博した。

上演台本・演出は、昨年の東京パラリンピック開会式の演出を手がけたことでも知られる、演出家ウォーリー木下氏が担当した。

平方は「結構しっかり、重たいサスペンスですけど、それがウォーリーさんの演出でハイパーコメディーになっている」と紹介。木下氏はコメントを寄せ、「面白さの核はたった4人で作ること。ドタバタを含めて、観客の方とライブを楽しむこと。音楽も生演奏、歌も踊りも、人形劇や映画を撮っているようなシーンもあります。見て『こういうことだったんだ』とわかってもらえるよう、夢のような時間を見てもらえるように作っていきたい」と意気込みを語った。

この日はソニン(39)小松利昌(49)あべこうじ(47)も出席。小松とあべは2人で135役を演じる。

小松は「メインの役は台所役と大きな家の小松です」とあいさつし、「4人だけで作ります。このチームで良かった。平方君も『こいつを引き出してやりたい』って思います」とチームワークの良さを示した。

あべは「10年ぶりの芝居ということで。10年前には妻と出会った芝居…ごちそうさま」と会場を沸かせ、「新喜劇と近いって聞いてたんですけど、全然違ったんで、今怖いです。どうします? やめます?」と出演者をも笑わせた。

また、ソニンは15年の舞台「ダンス・オブ・ヴァンパイア」で平方と共演し、「今まで見たことないような元基の魅力を見られると思います。ファンは必見です」と話した。

平方は今年ミュージカルデビュー10周年の節目を迎え、この舞台が”単独初主演”となる。

「4人で作ることに正直ほっとしている。それぞれが主演。その中で”単独初主演”と言っていただけるように皆さんが表現しないことも表現したいと思います。まず、物語を運んでいく一員として、ミュージカルに育てていただいたものをお返しできるような、気持ちを込めたい」と照れながら話した。