教育評論家の尾木直樹氏(75)が21日、ブログを更新。デジタル教科書に対する懸念をつづった。

 国は2024年度からデジタル教科書の本格導入を目指しているが、尾木氏は「紙媒体の教科書がなくなって 身軽になるし、データや美術、音楽などが リアルで実体的になり理解や興味が深くなるのではないか?などと期待が寄せられています――」とそのメリットを紹介。

 その一方で「読売新聞の全国小中学校500校へのアンケート調査によれば 全面的移行に懸念を抱く小中学校は、86%にも及んでいました」と現場での不安の声が大きいことを指摘した。不安の理由としては「端末の故障や不具合」「端末の学力向上への効果に対する疑問」などがあげられているという。

 尾木氏は「既に20年度末には端末器は全ての小中学生に配布済みなのでツール面は心配有りません しかし、操作性や学力向上効果では大いに疑問が残ります」と自身の見解を示した上で「①いじめへの対応力に不安②学力の定着や脳の働きから見て、デジタル画面より手書きの方が良いことは科学的にも臨床的にも明らかになっています」と端末を使用したいじめの防止などの課題をあげている。