作家・伊坂幸太郎氏の最新作「マイクロスパイ・アンサンブル」(幻冬舎)の発売を記念して、小説内に登場するロックバンド・Theピーズの楽曲をまとめたオリジナルプレイリストが各配信サービスで公開された。

「マイクロスパイ・アンサンブル」は、福島県・猪苗代湖で2015年から開催されている音楽フェス「オハラ☆ブレイク」のために、伊坂氏が毎年書き続けた連作短編を書籍化したもの。これまで「オハラ☆ブレイク」の会場でしか手に入らなかった7年分の作品が、書籍化となった。

 伊坂氏の敬愛するTheピーズの「グライダー」やTOMOVSKYの「スポンジマン」といった楽曲が、各短編小説のモチーフとされており、作中には楽曲の歌詞も多数引用されている。本作のカバーイラストは2014年刊行の小説「アイネクライネナハトムジーク」のカバーイラストも手がけたTOMOVSKYが担当している。

 今作の刊行を記念して、作中に登場するTheピーズの楽曲をまとめたオリジナルプレイリスト「伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』‐from オハラ☆ブレイク‐」も公開された。伊坂氏は「Theピーズやトモフスキーさんの曲は、『もうだめだ』と思いがちな自分に寄り添ってくれる。励ましてくれるわけでもないのに、笑ったり、うなずいたりできて、少し救われた気持ちになる。音楽の好みは人それぞれで、押し付けるつもりはないのだけれど、このプレイリストが、彼らの曲を必要としている誰かに届くきっかけになれば嬉しい」とコメントしている。