豪腕が頂点に返り咲いた。ノア30日の両国国技館大会で、潮崎豪(40)が清宮海斗(25)とのGHCヘビー級王座決定戦を制し、第38代王者となった。

 27日の調印式直前、前王者の〝野獣〟藤田和之が新型コロナウイルスに感染したため、王座返上。タイトル戦は急きょ新王者決定戦となり、29日になって清宮 vs 潮崎が正式決定した。

 元GHC王者同士の対戦は、互いの意地が激突する一進一退の攻防。潮崎が雪崩式ゴーフラッシャーを決めれば、清宮からは強烈なタイガースープレックスで応戦される。だが、最後は気迫で勝った潮崎がサポーターを外し、咆哮しながらのラリアートで清宮を沈めた。

 昨年2月の日本武道館大会で武藤敬司に敗れてベルトを落として以来、1年ぶり5度目で最多戴冠回数に到達。だが、その喜びもつかの間、マイクを手にしたところで第9試合にサプライズ登場した新日本プロレスの小島聡から「次のチャレンジャーは俺だ」と挑戦表明を受け、潮崎はベルトを掲げて応えた。

 潮崎は「清宮! ありがとう! お前のおかげで両国2連戦ノアを、GHCを見せることができたよ! 暗いことがあるかもしれないけどみんなと一緒に乗り越えたい! アイ・アム・ノア…いや、ウィー・アー・ノア!!」と雄たけび。次期挑戦者の小島については「(同じラリアートの使い手として)前に受けた衝撃は覚えている。そこを勝負してみるのが面白い」と舌なめずりした。

 ノアの至宝をかけて行われることが決定的となった「豪腕 vs 剛腕」は激闘必至となりそうだ。