日本代表の森保一監督(53)が2日、元日本代表監督で1日にオーストリアで死去したイビチャ・オシム氏を追悼した。

 協会を通じて「突然の訃報にふれ、深い悲しみと大きな喪失感を感じています。一緒のチームで仕事をする機会はありませんでしたが、オシムさんのサッカーに向けられた情熱、そしてサッカー哲学に大きな刺激をいつも受けていました」。

 そして日本代表監督としてアドバイスを受けたことも振り返った。「『日本サッカーの日本化』ということを提言いただき、とても勇気づけられたこと、今もその言葉を胸に日々サッカーと向き合っています。私も日本代表監督として、オシムさんが遺してくれたものをしっかりと受け継ぎ、そして未来へと繋ぐことでオシムさんが日本サッカー界にいた証を残し続けたいと思います。今までありがとうございました。安らかにお休みください」と哀悼の意を表した。

 また、日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「ユーゴスラビア代表を率いた1990年のW杯、ジェフユナイテッド市原・千葉などの監督として素晴らしいチームを作り上げていた。選手たちを掌握する力が素晴らしく、考えて、判断するトレーニングを徹底することによって確実に選手を成長させてくれた。日本代表チームの監督に就任してからも多くの選手たちを成長に導いていた。名監督とは、まさにオシムさんのような人だと思う」と指導者としての能力の高さを改めて語った。

「監督として成功を収められたグラーツで過ごされていたことを聞いていた。ユーゴスラビア紛争や病などで波乱万丈な人生を送られたかもしれないが、それゆえに説得力のある言葉によってわれわれに影響を与えてくれた。安らかな眠りにつかれますようお祈りします。そして、ありがとうございました」と日本サッカー界への貢献に感謝の言葉を贈って追悼した。