福島県のいわき平競輪でGⅠ「第76回日本選手権競輪」が3日、開幕する。清水裕友(27=山口)の今年は3月宇都宮GⅡウィナーズカップを制するなど順調だったが、〝花発(ひら)いて風雨多し〟――。

 4月に入ると、よもやの体調不良に見舞われ平塚、川崎の両記念を続けて欠場した。「やってしまいました。直前の脚の感じ? まあまあ、それなりと言ったところですかね」と歯切れはイマイチで、「いわき平はあまりいい印象がないんですよ」とボヤきは止まらない。

 ただ、逆境を逆境と思わないのが清水の度胸の良さであり真骨頂。〝試練は人を磨く〟を喜ぶように邪魔が入るほど強さが増し、これまで幾度もピンチを乗り越えてきた。「レースじゃあまり緊張とかってしないんですよ」と常日頃から口にしているのが何とも憎いが愛らしい。

「レース勘は問題ないんです。体をすり合わせていくだけですね」

 特選11Rは展開入り組むコマ切れ戦で連係豊富な園田匠(40=福岡)に託された。園田は「裕友が気持ちの入ったレースをしてくれればそれでいい。全部任せます」と全幅の信頼を置き清水に託す。

 ド派手に暴れて完全復活をアピールする。