ボクシングの元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(45=米国)が新たな伝説を打ち立てようとしている。

 2017年8月に50戦全勝のまま引退。その後もエキシビションなどで話題を振りまいてきたが、今月14日に前代未聞の〝究極マッチ〟を行う。相手はかつてのスパーリングパートナーで18勝無敗のドン・ムーア(米国)。ルールは8ラウンドのエキシビションとだけ発表されているが、その興行規模が常軌を逸している。

 会場はドバイの超高級ホテル「ブルジュ・アル・アラブ」のヘリポートに特設されたリング。地上700フィート(約210メートル)という高さで、もちろんボクシング史上最も高い場所で行われる試合となる。

 さらに驚くのは1席の値段だ。米メディア「エッセンシャルスポーツ」によると、なんとチケット1枚18万7000ドル(約2427万円)。日本で6月19日に行われる〝キックの神童〟那須川天心とK―1エース武尊の一大決戦(東京ドーム)の最前列チケットが日本史上最高の300万円で話題を呼んだが、その8倍というから恐れ入る。

 また、会場には20人の観客しか入らず、チケットは昨今話題のNFT(非代替トークン)として販売。これも史上初の試みだという。2018年12月には那須川とエキシビションマッチを行って約10億円を稼いだメイウェザー。〝金の亡者〟の異名通り、やることなすこと全てが規格外だ。